Go to contents

[オピニオン]スターバックス・コリア

Posted July. 29, 2004 22:19,   

한국어

要はアイデアだ。ビジネスの成敗を決める要因は多々あるが、中でも最高は人と一線を画す考え方だ。韓国に進出して5年、売上げを初年度の6億ウォンから550億ウォンに増やしたコーヒーチェーン店スターバックス・コリアの成功は良い例となる。「スターバックス」というブランド力に因るところも大きいが、創意工夫を活かし、韓国的な状況に合わせた経営をしたおかげだ。本社の成功神話はすでに世界の有名経営大学院で事例研究の教材になっているが、スターバックス・コリアもそれに負けない。

◆スターバックス・コリアが第一号店を出した1999年当時、まだ「テークアウト」というのは珍しい文化だった。カップに入れたコーヒーを持ち歩いて飲むとは、なかなか想像しにくい風景だった。コーヒーというものは座って飲むのが当然という認識があった。固定観念を破るために、若者が集まる名門女子大前に第一号店を出したのが功を奏した。変化の震源地を的確に見つけたのだ。しばらくすると、コーヒーを飲みながら街を闊歩する学生の姿をあちこちで見受けることができるようになった。

◆それで終わったわけではない。韓国伝統の茶房文化と融合すれば効果ははるかに大きくなると考えた。空間を整え、コーヒーも飲めて待ち合わせの場所にもなれれば、売上げも当然増えるはず。店を大型化した。1階から3階、大きい場合はビル全体をコーヒーショップ化した。各国のスターバックス・チェーンの中でも初めての試みだった。米国の場合も、たいてい座ってコーヒーを飲む客が10%、持ち帰りの客が90%だったため、店舗は20〜30坪が一般的。200坪以上の大型店は冒険だったが、結果は大成功。

◆ブランド認知度は高まったが、高い賃貸料のため、手ごろな店舗を見つけるのは依然難しかった。悩んだ末、有名ビルの1階を集中的に攻略した。韓国の高層ビルはほとんど1階に案内デスクだけを置き、空いたスペースにしておくということに着目したのだ。ビルのオーナーを説得し、安い賃貸料で1階に店を出すことができた。スターバックス・コリアの店舗数は今や100店にのぼる。面白いのは、100人いる店長の中で73人が20代であること。若い顧客の好みがよく分かる人が必要だからという。みんなコーヒー職人(バリスタ)の資格を持っている。

李載昊(イ・ジェホ)論説委員 leejaeho@donga.com