これに対して、一線校では「より責任感を持って生徒を指導することができるようになった」と歓迎する一方、全国教職員労働組合(全教組)など教育各団体は「生徒たちの学習負担だけを増やす非教育的政策」とし、強く反発して論争が激しくなっている。
コン当選者は28日に実施された教育監選挙で、全教組など15の教育団体の推薦を受けた候補を抜いて当選した。
▲「学歴向上を最優先」〓ソウルの小学校から5段階で評価する成績表が消えたのは1997年、ユ教育監が小学校の中間・期末試験を廃止してからだ。当時、今の敍述式評価がソウルで先に施行された後、1998年全国に広がった。
このためにソウルでまた成績表が復活された場合、他の地域にも影響を及ぼすものとみられる。
コン当選者は、これと共に小中高校で学歴評価を実施、学校別の評価を通じて競争を誘導するという方針だ。評価の結果は公開しないが、生徒指導に活用するするという。
コン当選者が、ユ教育監と特に差別性を持つ部分は自立型の私立高校を取り入れて、特殊目的高校を拡大するということだ。
ユ教育監は、自立型私立高校の導入と特別目的高校の追加設立に強く反対して、ニュータウン内の特別目的高校の設立方針を明らかにしたソウル市と葛藤を生んだ。しかし、コン当選者はソウル地域に自立型の私立高校1、2校をモデル運営して、特別目的高校を拡大すると明らかにしたことよって、ニュータウン内の特別目的高校の設立計画は支障なく進行されるものとみられる。
また、コン当選者は、生徒が学校を選ぶことのできる共同学群を拡大して、各学校が自主的に「0時間目」授業と自律学習の実施を決めるようにした。しかし、0時間目授業は教育人的資源部で禁止した事項で、これを施行した場合、教育部とトラブルが生ずる可能性が高い。
この他にも、コン当選者は学院(塾)を取り締まりの対象ではなく、公教育の補完機関にして学院連合会と協議するなど、私教育と新しい関係を結ぶという計画で、これに対しても少なからぬ論争が予想される。
▲行き違う反応〓このようなコン当選者の教育政策に対して、一線の学校と教育関連の各団体は29日、相反した立場を示した。
ソウル大方(テバン)小学校の李スンウォン校長は「敍述型評価の場合は学父母が子供の学歴水準が分かりにくい場合が多い」とし「現在の評価方式を学校別に多様に補完できるようにすることが望ましい」と肯定的に評価した。
ソウル良才(ヤンジェ)高校の李スンジュン教頭も「学校の裁量権を強化することで、教師たちがもっと緊張して、責任感を持って生徒たちを指導することができるようになった」と評価した。
一方、「真の教育のための全国学父兄会」の朴インオク事務処長は「入試中心の教育で小学校のときから苦しむ状況で、評価が復活したなら、生徒の学業負担だけが加重される」と反発した。
また、全教組は「成績の良い少数だけを育てるという教育政策は、教師と学父兄母の協力を得にくい上に、教育・市民団体との正面衝突が不可避になる」と明らかにした。
孫曉林 aryssong@donga.com