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[社説]「借金による景気再生」マイナス多い

[社説]「借金による景気再生」マイナス多い

Posted August. 10, 2004 22:04,   

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ヨルリン・ウリ党が来年に約7兆ウォンの赤字国債を発行して財政を拡大するように政府に働きかけている。内需の回復と公約の履行のためだという。景気の建て直しが最優先課題であることには間違いない。しかし、国民にさらに膨大な借金が重く圧しかかるばかりの財政拡大策は、対症療法に過ぎずプラスよりはマイナスが多い。

第一、借金をむやみに増やしていいほど、足元の財政が健全なわけではない。1997年に60兆ウォンだった国家債務は、00年に100兆ウォンを超えており、今年は200兆ウォンの大台を超える見通しだ。来年とさ来年に公的資金の元金償還に備え、新たに国債を発行しなければならない金額だけでも24兆ウォンに上る。このようなテンポなら、借金が借金を生み、挙句には財政の慢性赤字から抜け出せなくなるだろう。

与党は「自分の財布の金」を出すといわんばかりにきれいなことをいうが、国債の元金と利子のツケは、そのまま納税者である国民と企業に回ってくる。そのため、民間の投資と消費力はさらに低下し、これによる経済の低迷などの副作用と後遺症が財政拡大の効果より大きくなる恐れがある。与党議員たちは、政府の予算の無駄遣いと過度な税金の課し方などを見張ってもらうため選んだ有権者の意思も重く受け止めなければならない。

損得の勘定はさておいて、政策が一貫性を欠いているのも見逃せない。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は、第17代国会の開院演説で、金大中(キム・デジュン)前政権の住宅景気の活性化と内需のテコ入れ策が、今われわれが見舞われている苦痛の原因だと述べた。大統領は景気浮揚策がかえって経済を駄目にすると言うし、与党は「国民の借金」をさらに増やしてでも短期対策を打ち出せの一点張りなので、国民と企業は混乱する一方だ。

韓国経済を再生するために今必要なのは財政拡大ではない。大統領府と与党と経済省庁間の「政策のばらつき」をなくし、企業活動を縛る規制を緩和し、市場が法と原則に沿って動くようにすることが先決だ。政府与党が今一度考え直せば済むことを、どうして納税者に苦痛を強要し、財政の健全性を揺るがす政策を動員しようとするのか。