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韓国のウラン濃縮実験、国際社会に微妙な波紋

韓国のウラン濃縮実験、国際社会に微妙な波紋

Posted September. 03, 2004 22:45,   

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米紙ニューヨーク・タイムズなどの世界の主要マスコミが、韓国原子力研究所のウラン濃縮実験に対して、核兵器関連プログラムの一環だという疑惑を提起しているなか、国際原子力機関(IAEA)関係者が昨年、韓国原子力研究所を訪れていたことが明らかになった。

このためウラン濃縮実験を巡る疑惑が、内外にさらに広がりつつある。

科学技術部(科技部)の趙青遠(チョ・チョンウォン)原子力局長は3日、「昨年上半期にIAEA関係者1人が韓国原子力研究所を訪問したいという立場を伝え、所定の手続きを経て訪れたことがある」とし、「しかしその時は今回明らかになった実験内容とは関係がない」と述べた。

趙局長は「昨年、韓国原子力研究所に対するIAEAの査察要求を韓国政府が拒否した」という外国メディアの報道に対して「事実無根」と一蹴した。

趙局長は、「当時はIAEAと科技部も知らなかった。政府は、今年6月にIAEAに初めて報告書を作成する過程で、初めて知った」と強調した。

また00年初めに韓国原子力研究所で実施されたウラン濃縮実験で抽出されたウランは0.2gで、このウランはまだ研究所で保管中であることが確認された。

ニューヨーク・タイムズは3日、インターネット版で「韓国研究所が抽出したウランの濃縮度は80%に至る。これは核兵器を開発するためのものとしか見られない」と報じた。

趙局長はこれに対して、「今回の実験で抽出されたウランの量が極めて少量であり、核兵器で使用することはできないという点が重要だ。ウラン濃縮度を明らかにすることは適切ではない」と話した。

バウチャー米国務省報道官は2日(現地時間)、定例会見で「韓国の実験と韓半島非核化の間には矛盾がなく、韓国に対して疑いを持つ理由はない」と話した。

さらに、「韓国が実験事実をIAEAに率先して通告して調査に協力していることは、核問題処理の見本になる事例だ」と強調した。

一方、日本の細田博之官房長官は3日、「IAEAの枠組みの中で管理が行なわれるべきもの(ウラン分離実験)が漏れていた」として、北朝鮮の核問題解決に向けた6者協議に悪影響を及ぼすことを憂慮した。

一方、政府は外交チャンネルを通じて、米国など6者協議参加国に「今回のことは、一部学者による一過性の実験であり、韓国はその内容をIAEAに誠実に通告して、臨時査察を受けている」という内容を伝えたという。

政府のある関係者は、「北朝鮮の核問題解決に向けた6者協議の参加国たちが一抹の疑問も持たないように徹底的に措置する必要がある」とし、「北朝鮮側にも適切なチャンネルを通じて、同様の内容が伝えられたようだ」と話した。

政府の他の関係者は、「同事案は現在調査が進行中であるだけに、IAEA事務局が理事会に簡単に口頭報告をして、20〜24日に開かれる総会では(正式案件として)取り上げられないものと考える」と話した。