不動産専門家らは、「行政首都移転、高速鉄道開通などの好材料のお陰で、忠清(チュンチョン)地域に集まった投機資金が、天安(チョンアン)、温陽(オンヤン)、燕岐(ヨンギ)、公州(コンジュ)などを回った後、今は夫餘(ブヨ)、保寧(ボリョン)などに広がっている」と語った。
最近、公州、燕岐、礼山(イェサン)、青陽(チョンヤン)などが投機過熱地区または土地投機地域に指定され、規制を受けているが、夫餘、保寧などはまだ規制を受けてない。夫餘に外地の資金が入り始めたのは今年6月。仲介業者の李某氏は、「現在、夫餘は『第1ラウンドの後半期』頃に当たる」と話した。
夫餘郡夫餘邑雙北里(サンブクリ)の道路周辺には新しくできた10あまりの仲介業者が軒を並べている。6月末、20あまりだった夫餘地域の不動産仲介業者は現在、70を越える。
忠清ハナ銀行公州支店で昨年、貸し出し業務を担当した関係者は「02年12月末、500億ウォンだった公州支店の貸し出し残額が、04年1月頃には850億ウォンに増えた」と言った。人々が銀行から借金をして土地とマンションを買い入れたためだ。
韓国銀行によると、今年の上半期、金融会社の貸し出し増加率は忠清地域が6.14%で最も高かった。昨年6月末、ウリィ銀行の忠清地域貸し出し残額は1兆9455億ウォン。今年6月末には、2兆4887億ウォンに増えた。同期間、店鋪も29店舗から32店舗に増加した。
第一(チェイル)銀行も忠清地域貸し出し残額が昨年6月末の6211億ウォンから、今年6月末には7985億ウォンに増えた。
忠清ハナ銀行は店鋪が昨年末の76店舗から、現在は81店舗に増えた。
忠清ハナ銀行の関係者は、「外地人が出入りした熱気はほとんど終わりかけた状態で、現在は、『静観中』だ」と言った。3年以上を上がり続けた忠清南道のマンション価格も先月には7月比で0.52%安となった。
しかし、不動産114の金ヒソン専務は、「オフシーズンであるうえ、最近、入居物量が大量に出たためだ。大企業の工業団地造成と首都移転が順調に進められれば、長期的には不動産価格は上昇するに違いない」と展望した。
また専門家は、行政首都予定地から補償金を受けて新しい居住地を探す人々が近いうちに動き出す展望なので、第2ラウンド、第3ラウンドがしばらく続くとみている。
忠清ハナ銀行の関係者は、「莫大な補償金が支給されれば、金融会社の与受信確保を巡る競争も激化するだろう」と言った。
しかし忠清圏の「活況」に対し、忠清地域の地元住民たちは期待より恐れを抱いている。
大田(テジョン)のある住民は、「2年前に買ったマンションが2倍も値上がりし、他の地域に住む親戚たちから羨ましがられているが、これがいつ暴落するか知れないので不安でならない。行政首都は本当に移転するのか」と問い返した。
忠清ハナ銀行の関係者は、「最近の状況は、実物景気の好調によるものではなく、莫大な資金が一気に集まって地域を揺るがしたためだ。この地域の人々は、この熱気が持続的な地域発展に繋がらず、ある瞬間に崩れてしまうのではないかと不安を感じている」と伝えた。
金承眞 李𨩱容 sarafina@donga.com lcy(@donga.com