北朝鮮の両江道(ヤンガンド)爆発事故が伝えられた直後、政府関係者たちは忙しく動いた。国家安全保障会議(NSC)の関係者らは週末にもかかわらず非常態勢に入った。日曜日の12日にも、鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官を中心にNSC常任委員会を開き、対策を話し合った。
しかし、まだ事故の性格や状況が明確に把握されていないのが政府の悩みだ。韓半島の気象悪化のため衛星写真でも把握が難しく、事故地域が人気のない所であることから人的情報も得られない状況だ。
ただ政府は、今回の事故が「大事故」であることだけは確かだが、核実験ではないものと判断している。NSC常任委員長の鄭長官は同日の記者会見で、「爆発事故の形跡があったという報告を受けた。しかし、核実験と関連するいかなる兆候もつかんでいない」と話した。
政府が、事故の正確な内容や規模を把握できていない状態にもかかわらず「核実験でない」ことに重心を置いているのは、核実験前後に現われる兆候が見られなかったためだ。
外交通商部(外交部)のある関係者は、「核実験には、事前に関連装備が設置され配線作業などが行なわれるが、そのような動きはつかめていない。このようなことは今までにない」と述べた。
気象庁の関係者も、「地上であれ地下であれ核実験があった場合、それに伴う地震波が感知されるはずだ。しかし問題の爆発が起こった9日前後には、何の地震波も観測されなかった」と説明した。
「(核実験で見られる)直径3〜4kmのきのこ雲が発生した」という一部マスコミの報道に対して、大統領府のある関係者は、「事故当時は雲が少しあり、いくつかの雲が重なっていた。今、精密分析をしている」と述べた。
韓国国防研究院のある関係者は、「きのこ雲は核爆弾だけでなく、大型の爆発にすべて現われる現象だ」としながら、「きのこ雲は爆発の規模と関係があり、爆発の原因や性格と関係があるのではない」と説明した。
李鳳朝(イ・ボンジョ)統一部次官は、「基本的に今回の事故の真実は北朝鮮が発表すべきだと考える。通常、北朝鮮は一定の時間が経過した後に事故発生の事実を発表する」と話した。
崔虎元 taewon-ha@donga.com bestiger@donga.com