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[社説]三星の技術勝利と大統領の企業観

[社説]三星の技術勝利と大統領の企業観

Posted September. 21, 2004 22:28,   

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三星(サムスン)電子が半導体技術の世界トップであることを確認する製品を開発したという朗報は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が「やはり外国へ出てみたら、企業がまさに国という気がする」と述べたというニュースと重なる。

世界で初めて三星が開発した60nm(ナノメートル)8Gb(ギガビット)NAND型フラッシュメモリ製品「魔の技術壁」を潜り抜けた80nm級2GbDDR2DRAM製品は、次世代半導体市場を先取りするための決定的な兵器だ。移動通信、携帯電話、コンピューター、MP3などさまざまな分野の革新と進化に拍車がかかるだろう。結局、企業の成功だけでなく、投資、雇用と輸出増大、国富の増進につながって、国民の暮しもさらに豊かになる。だから、三星電子の経営リーダーと技術頭脳の労は誠に貴重である。

このようにわが企業が世界的な無限競争から勝ち抜けるための挑戦を重ね、成就を達成していくのは、国家最大の課題である「経済・民生立て直し」に直結する。ロシアを訪問中の盧大統領も連れ添った経済界の関係者の前で、「いろいろな課題があるが、食べて暮らすのが一番で、経済は結局企業がやる」と述べた。

「食べて暮らすのが一番」という国政観が確固たるもので、「企業がまさに国」と規定するほど企業を重視するならば、大統領はこうした認識を必ず行動で裏づけしなければならない。掛け声だけではなく、政治と政策で「企業しやすい国、投資したい国」を作らなければならない。大統領が外国から帰ってきて、再び政争と国連分裂の中核になれば、これは「企業しにくい国」を助長することであり、「モスクワ発言」はただのリップサービスに過ぎなくなる。

一つの政権が数々の国家アジェンダを同時に成功裏に進められるほど、無限な資源と能力を備えるのは事実上不可能である。国民的関心と底力を分散させておきながら、食べて暮らす問題を簡単に解決できるとすれば、それは虚言であり、ごり押しだ。

盧大統領は、「ロシアが望むのは韓国企業の投資」と述べたが、さらに急がれるのは国内投資だ。今のような状況を放置したりさらに悪化させれば、韓国企業であれ、外国資本であれ、投資する気にはならないだろう。とくに、自由民主主義と市場経済の体制を強固にし、安保不安を解消することこそ、「企業しやすい国」を作って国民の暮しの問題を解決する近道である。