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国際原油価格、50ドルの大台突破 韓国経済に陰り

国際原油価格、50ドルの大台突破 韓国経済に陰り

Posted September. 29, 2004 21:52,   

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国際原油価格が一時1バレル=50ドルの大台を突破し、史上最高値を更新した。

これを受け、エネルギー依存度の特に高い韓国経済は、経済成長率の下落と物価上昇、経常収支の悪化など、経済全般に大きな影響を受ける見通しだ。

韓国石油公社によると、28日、米ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で、11月引渡しの米国ウエスト・テキサス・インターミディエーター(WTI)は、一時1バレル=50.47ドルまで跳ね上がったが、前日より0.26ドル高い49.90ドルで取引を終えた。取引値と終値いずれも1983年NYMEXで原油先物取引が開始されて以来の最高値となった。

北海産ブレント現物も、1バレル=47.07ドルで前日より0.20ドル値上がりし、史上初めて47ドル台を突破した。

中東産ドバイは、1.34ドル高い38.14ドルで、1ヵ月ぶりに再び38ドル台に乗せた。

同日の国際原油価格は、ハリケーン被害による米国の石油在庫減が予想されている上、主要産油国であるナイジェリアの情勢不安が重なり、石油の需給逼迫が懸念されていることから、高値で推移している。国際原油価格の急騰は、韓国経済にも暗い影を落としている。経済専門家らは、原油高は経済成長率を低下させるとともに物価を押し上げ、景気低迷の中で物価高となるスタグフレーションが現実のものになりうると憂慮している。

エネルギー経済研究院は、原油価格が1バレル当たり年平均1ドル値上がりした場合、国内総生産(GDP)の伸び率は、0.1ポイント低下し、消費者物価は0.15ポイント上昇し、経常収支は7億5000万ドル落ち込むものと推算している。産業界も原油高が製造コスト高につながり、輸出企業の競争力を弱体化させかねないため神経を尖らせており、一部企業は「非常経営」に入った。

三星(サムスン)経済研究所の丁文建(チョン・ムンゴン)専務は「米経済も1バーレル=50ドルまでは持ちこたえられるといわれているが、50ドルを超えれば『衝撃』を受けるだろう。原油高に歯止めがかからなければ、国際情勢の変化にもろい韓国経済も、貿易成長率など、各種の経済指標に打撃を与えられる恐れがある」と説明した。