「本当に多事多難だったシーズンが終わったんですね」
5日、シーズン最後の試合に出た現代(ヒョンデ)の金シジン投手コーチは、がらんとしたグラウンドを眺めながら一人つぶやいた。
彼が言ったように、04三星(サムスン)証券盃のプロ野球は、嵐に遭った船のようにひどく搖れたシーズンだった。今年のペナントレースを月別に整理してみた。
●「おお、ロッテ。わあ、釜山カモメ」
ストーブリーグでFAのチョン・スグンと李サンモクを獲得し、「万年最下位からの脱出」を試みたロッテ。三星との開幕2連戦を1勝1敗と善戦し、ホームの釜山(プサン)に戻ってから、斗山(トュサン)との3連戦を全勝して1位に踊り出た。釜山ファンたちは熱狂し、マスコミは、「ロッテが変わった」と連日特筆大書した。惜しくもロッテは4月の1カ月間を8勝1分け15敗と8位に止まったが、試合ごとに接戦を繰り広げ、ホームのファンから歓声を浴びた。社稷(サジク)球場の4月平均観戦者数は、1試合当たり8408人だったから、「釜山の春」が訪れたわけだ。
●野生馬の引退
SKの李尚勳(イ・サンフン)が、「チームにプラスになることができないので辞める」と引退を宣言した。年俸6億ウォンで、今年のプロ野球年俸ランキング2位だった李尚勳が、年俸を諦めてまでも自尊心を守るために忽然と消え去る姿は、新鮮な衝撃だった。
●「チームとも言えないチームだと?勝負してやろうじゃないか!」
シーズン初め、斗山の金ドンジュは、「うちのチームに負けたチームが、『チームとも言えないチームに負けた』と言ったことを聞いてやる気が生まれた」と言った。シム・ジェハクとチョン・スグンのいない斗山は、シーズンが始まる前までは最下位候補だった。しかし、金ギョンムン監督の「太っ腹な野球」が効いて、6月が終わった時点で斗山は40勝1分け31敗と堂々の1位だった。
●酔っ払い運転、バット暴行…
オールスター戦最優秀選手(MVP)のチョン・スグンが、未明の酔っ払い運転とバット暴行、それに事件隠蔽のため嘘をついて物議を起こした。そうでなくても野球の人気が落ちるいるのに…。
●ダッグアウト襲撃事件
5日、文鶴(ムンハク)球場でのSK−三星戦。三星のホ・ジスが投げたビンボールまがいの投球に怒ったSKのブリットが、バットを持って3塁側の三星ダッグアウトに乱入した。SKのカブレラは騒ぎの最中、喧嘩をやめさせようとした金応竜(キム・ウンリョン)三星監督を「ヘッドロック」した。ダッグアウト襲撃事件は史上初めての事件だった。
●兵役逃れショック
拘束23人、不拘束25人、未検挙3人の計51人。兵役逃れが容疑がかけられた選手は、今年の登録選手465人のうち11%にも達した。被疑者全員が出場停止処分を受け、兵役逃れショックが過ぎた後は寂しさだけが残った。不拘束選手たちも軍隊に行かなければならないため、来年と再来年がより心配だ。
金相洙 ssoo@donga.com