去年ソウルA高校2年生国語科目の場合、173人のうち1位の学生と88位の学生がいずれも絶対評価で「A」を受けた。江原(カンウォン)B高校の金さんは175人のうち1位だった作文科目も「A」だったし、72位だった数学Ⅱ科目も「秀」だった。
このように高校ごとに内申成績の水増しが蔓延しており、地域別、学校別の学力の差が存在するため、高校等級制と関連して一方的に大学だけを非難するのは無理だという声が出ている。
ソウル大学の金完鎭(キム・ワンジン)入学管理本部長が7日、大学入学試験選考に高校の学力の差を反映することができる評価方法を開発して、本考査制度を一部取り入れなければならないと主張したのも、このようなことからだ。
▲内申水増し〓去年、京畿(キョンギ)B高校の場合、試験を受けた後、教師が採点しなかった答案紙を再び学生たちに配った。仮採点の結果、平均点数があまり低く出て、教師が答案紙を再び配って、一括して答えを書き直すようにさせた。
ある学父兄は「常識的にはとんでもないことだが、うちの子供が大学に入るのに有利になるなら、なにも言えない」と言葉を濁した。
金さん(17)はソウル江北区(カンブクク)所在の高校に通って、昨年末ソウル江南(カンナム)のある学校に転校した。以前の学校で金さんは上位5%以内に入っていたが、現在の学校では上位20%水準。
金さんは「以前は別途に勉強しなくても数学は常に満点を取ったが、今は教科書はもちろん基本定石、実力定石問題集に塾の既出問題まですべて解かないと、90点を取ることはできない」と話した。
ソウル江北C高校のある教師は「試験のたびに平均点数を89点に合わせるのが熟練された教師のノーハウ」とし、「試験を難しく出題すると、学父兄たちが『教え子たちが大学に入れなくてもいいのか』と責める」と打ち明けた。
教育人的資源部の国政監査資料によると、この3年間全国高校で摘発された成績水増し事例は試験問題紙の事前流出4件を含めて491校の1311件にもなった。
高校間の学力の差も仕方ない現実だ。某大学の入試関係者は「同じソウルでもソウル大学に入る実力を持った学生が毎年100人ほど卒業する高校があり、ソウル大学に1人しか送れない高校もある」と話した。
▲大学も問題ある〓1学期随時募集は特定分野に才能や特技を持った少数の学生のみを選ぶようにする制度。
しかし、各大学は他の大学に優秀学生を奪われるのではと心配で、1学期随時募集から学校での成績優秀者を先を争って募集して、このような事態が起きた。
高校はもちろん、大学にも内申水増しに対する責任がある。ソウル大学が学校生活記録部を成績百分率で反映し始めると、他の大学は内申成績が低くてソウル大学の選考で不利な特別目的高校の学生たちを確保するために、争って絶対評価を取り入れて、内申水増しをあおった。
▲教育部は責任ないか〓数年前から大学が高校等級制を適用するという疑惑があったが、教育部が無視して事態を悪化させたという指摘もある。実際ソウル大学、高麗大学、延世大学、梨花女子大学など主要大学の入学処長らは2000年4月集まりを持って2002年度大学入学試験から高校間の学力の差を選考に反映する案を議論したことがある。
しかし、教育部は「高校等級制は許容することができないし、学校間学力の差が存在するという根拠もない」という主張だけを繰り返してきた。
教育部は内申水増しを防ぐために2008年度以降、大学入学試験で内申を絶対評価から相対評価に切り替えるというが、現実的に存在する高校間の学力の差を解決することができるこれといった対策がないのが実情だ。
洪性哲 孫曉林 sungchul@donga.com aryssong@donga.com