プロバスケットボール三星(サムスン)のソ・ジャンフン(30)は今季、新しいニックネームを付けられた。「最長身3点シューター」がそれだ。
207cmと、国内のプロバスケットボール選手としては最も大きいソ・ジャンフンは、シーズン初盤の2試合で3点シュートを10本も試みている。チーム内最多アテンプト。その中で3つを決め、成功率も30%と高い方だ。
ソ・ジャンフンの3点シュートが特に印象に残るのは、どれも勝利につながる3点シュートだったため。先月31日のSBS戦では、5点リードされた第4クォーターの最後の瞬間に3点シュートを決めて勝負を延長戦に持ち込み、延長戦でも初得点を3点シュートで飾って三星の2連勝に寄与した。
ゴール下を担当するセンターが、外郭からの長距離シュートを放つのはそう頻繁に出会う姿ではない。米NBAのシャキール・オニール(マイアミ・ヒート)は、プロ通算12シーズンのなかで、3点シュートを20本試み、ただの1本しか成功させていない。
もちろん、長身の多いNBAで2mを越えるシューターはざらにいる。前季の3点シュート王であるストヤ・コビッチ(サクラメント・キングズ)もソ・ジャンフンより1cm高い。だからといって、ソ・ジャンフンは今さらシューターへの変身を試みているわけではない。
今季、三星の弱点はシューターの不在。危機の時、救ってくれるキーマンがいないことを意味する。軍隊を除隊した李ギュソプは膝の故障からまだ完全に回復していない。そのため、センターであるソ・ジャンフンが機会ある度に3点シュートを投げるしかないと、三星の安俊濩(アン・ジュンホ)監督は説明する。
安監督は「ソ・ジャンフンが長身の守備手を外郭に誘引してくれれば、他の選手がゴール下を狙うチャンスが多くなるという利点もある」と話した。
選手の長所を最大限活かす安監督の選手起用も影響を及ぼしている。ソ・ジャンフンは延世(ヨンセ)大学時代からシューティング感覚で誰にも劣らないほど優れていた。しかし、いい面ばかりあるわけではない。天賦の才能ならともかく、内郭と外郭を行き来するうちに、得てして長期レースでの体力低下につながる恐れもある。
金鍾錫 kjs0123@donga.com