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[オピニオン]「民主化運動スパイ」

Posted November. 18, 2004 23:00,   

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民主化運動関係者の名誉回復及び補償法は、「1969年8月7日以降、権威主義的な統治に抗して民主憲政秩序の確立に寄与し、国民の自由と権利を回復伸張させた活動」として「民主化運動」を定義する。起算日の1969年8月7日は、朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の3選改憲案が国会に提出されて、長期政権に反対する運動が始まった日だ。民主化運動関係者を補償するのは、「自由民主的基本秩序を乱し、憲法に保障された国民の基本権を侵害」した歴代権威主義政権と争って、自己犠牲を甘受したためである。

◆疑問死真相究明委員会が、刑務所で断食座り込みをし、拷問を受けて死亡した南派スパイに対して、名誉回復及び補償申請を繰り返したことで、論議を呼んでいる。果たして南派スパイは「民主憲政秩序の確立に寄与し、国民の自由と権利を回復伸張させた」民主化運動関係者なのだろうか。疑問死委は、「悪法である社会安全法の廃止要求は、国民の自由と権利を伸張させた活動」という論理を展開する。民主化補償委員会が大韓民国を否定した対南工作員という理由で申請を棄却するや、疑問死委がまた再審を申請した。一体どうしてこのように執着するのか分からない。

◆無論、南派スパイと言っても、死刑囚でもない長期受刑者を拷問して、死亡させることは間違っている。しかし、彼を民主化運動関係者として名誉を回復させ、補償を与えるという発想に同意する人は多くないだろう。疑問死委がこのように国民世論とかけ離れたことをするために、意味のある他の活動まで光を失する面がある。大韓民国の憲政秩序を否定して、国家安全を脅かした南派スパイを民主化運動関係者と認めれば、国家はアイデンティティの混乱に陥ることになる。

◆権威主義政権時代に、政権安保のための容共操作事件に巻き込まれて死刑が執行されたり、疑問死した人々が少なくない。疑問死委は徹底的な調査を通じて、このような死の無実を晴らさなければならない。疑問死委の活動は、そこで終わらなければならない。北朝鮮から南派され、自由民主体制を破壊するために活動した人々まで、民主化人物で包装してはいけない。自由の敵に対する自由を許容すれば、自由民主主義体制を危険に落とし入れることになる。

黄鎬沢(ファン・ホテク)論説委員hthwang@donga.com