新年が明けた。
05年乙巳(ウルサ)勒約(1905年日本が韓国の外交権を剥奪するため韓国政府を強圧して締結した条約)100周年、光復(独立)60周年、韓日協定40周年、南北首脳会談5周年になる節目の年だ。年代記的にも過去を断ち切って新時代を切り開くべきだ、という象徴的な意味合いを持っている。
乙由年(ウルユニョン・鳥の年)新年のキーワードは「分裂から和解」へ、「葛藤から統合」へだ。04年韓国社会の陰りとなっていた分裂と反目、二分法的な思考から抜け出し、統合精神のもとで、実用主義の旗印を掲げるべきだという声が高まっている。
東亜(トンア)日報が05年の標語を「ニュースタート(New Start・新しい出発)」にしたのも、韓国社会に根強いイデオロギー的、闘争的な考え方から脱し、お互いのことを認め合う融合と実用的な価値観を確固たるものにしようという意味だ。政治は能率と統合で、労使はラウンドテーブルで、経済は生産主体たちのやる気をよみがえらせることで、国のルネサンス時代を花咲かせたいということだ。
スイスの世界経済フォーラム(WEF)、スイスの国際経営開発院(IMD)が発表した昨年の大韓民国の国家競争力は30位台。もはや時間を無駄遣いしてばかりいては、グローバリゼーションのうねりの中で進んでいる無限競争から生き残れないという懸念の声が高まっている。新自由主義の荒波の中で行われる生存競争は、いまや国際社会の支配的なルールとなっている。
最近、韓国社会を混沌に陥いれ、二分させているイデオロギーの対立と大義名分を巡る闘争は、このような厳しい国際社会の現実から後ずさりする古臭い思潮だ。産業化勢力と民主化勢力の真の和解と共生は、これから国の力を結集するためのニュースタートの前提になる。
本紙が昨年末コリアリサーチセンター(KRC)に依頼して行った国民のイデオロギー性向調査結果もこれを裏付ける。調査対象者の84.7%に上る回答者は「韓国社会の理念の分裂は、もはや危険すれすれの状態だ」と診断した。保守の新地平を切り開くための「ニューライト」運動が、本格的に立ち上がったのも脈を同じくしている。
過去を乗り越え、未来に向けた新たにスタートする姿が、まさに新しい顔の進歩であり、保守なのだ。
尹永燦 yyc11@donga.com