売上高ベースで世界11位のタイヤメーカーである錦湖(クムホ)タイヤが来月、韓国と英国のロンドン証券市場に同時上場される。
今回の同時上場は、外国人投資家の韓国企業に対する関心を高め、株式公開(IPO)市場に活気を吹き込む契機になりそうだ。1998年以来続けられた錦湖アシアナグループの構造調整が事実上完了したことを宣言する、象徴的な意味合いもある。
12日、証券取引所と関連業界によると、錦湖タイヤは今月中旬に両国の金融監督機関に、上場に向けて有価証券申告書を提出し、2月中旬に同時上場する計画だ。
韓国企業が韓英両国の証券市場に同時上場するのは、01年12月LG化学以来約3年ぶりのことだ。これによって、両国の証券市場に一緒に名を連ねる企業は9社に増える。
現在、三星(サムスン)電子とポスコ、SKテレコム、現代(ヒョンデ)自動車、KT、ハナ銀行、LG電子、LG化学が両国の証券市場に上場している。
韓国コーポレートガバナンス改善支援センターの鄭光善(チョン・グァンソン)院長は、「国内外の証券市場の同時上場を受け、企業のコーポレートガバナンスが透明になる効果が見込まれる」と述べた。
英国の証券関連法によると、企業の最高経営者(CEO)は、取締役会の議長を務められないなど、経営権に対するけん制装置が少なくない。
上場後、錦湖タイヤの持分には大きな変化が生じる。現在、筆頭株主である軍人共済会(The Military Mutual Aid Association・持分50%)と錦湖産業(30%)の持分の違いは20ポイントに上る。
しかし、上場直前の軍人共濟会は持分11%を米国のタイヤメーカーであるクーパータイヤに手放す予定だ。
軍人共済会は、筆頭株主の保護預受(銀行などに取引先の貴重品や有価証券などを有償で保管してもらうこと・持分売却禁止)期間が過ぎれば、残りの株式をも全部売り切るものと予想される。来年ごろ、錦湖産業が実質的な筆頭株主になる見通しだ。
ハンファ証券の安秀雄(アン・スウン)首席研究員は「錦湖タイヤが攻撃的な経営を行えるような環境が整ったわけだ。中国の南京工場を拡張するなど、中国市場の開拓に本腰を入れるものと見られる」と予想した。
錦湖タイヤは、同月半ば海外投資説明会に続いて来月はじめ、公募価格を決めるため国内外の機関投資家を対象に需要予測を実施する計画だ。公募価格を算定してから有価証券申告書の提出と公募株の購入申し込み過程を経て、2月半ば両国の証券取引所に上場する予定。
個人投資家たちは2月第3週に予定された公募株の購入申し込みの際に新株が買える。公募価格は1万3000〜1万6000ウォン台。
錦湖タイヤは、全体の公募金額3150億ウォンのうち、2000億ウォンあまりを海外投資家から公募を受け、残りを国内機関と個人投資家に配分する予定だ。
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