日本のマスコミは文世光(ムン・セグァン)事件関連文書の公開について、当時の韓国政府が在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に対する日本政府の消極的な態度を問題視し、国交の断絶まで検討していたとの事実に注目しつつ、報道した。しかし、特に論評はしないまま、今回分かった事実関係を中心に伝えた。
東京新聞は「韓国政府は同事件に北朝鮮と朝鮮総連がかかわっているものと決め付けていたが、当時、日本の捜査当局は立証付けるのが難しいとの反応を見せていた」とした後、事件をめぐったいくつかの疑惑は依然として残っていると指摘した。
日本政府も特別な反応は見せなかったが、同問題が日本政府の責任論へ進むのを警戒した。細田博之官房長官は、当時の韓国政府が「日本政府が朝鮮総連に適切な措置を取っていたならば、暗殺事件を防げたはず」と批判したことについて、「その問題については全く知らない」とし「どう言う事なのか、内容を含めて正確に把握してみたい」と述べた。
一方、同日に関連文書が公開された「在日韓国人、徐勝・徐俊植(ソ・スン、ソ・ジュンシク)兄弟事件」の当事者であった徐勝(59)・立命館大学法学部教授は「韓国で民主化が実現され、世の中が変わったことを実感している」とし、「韓国政府の文書公開を契機に、日本政府も当時の外交文書はもちろん、日本による植民支配時代(1910〜45年)の関連資料を積極的に公開して過去史を克服し、新たな東アジア時代を開く契機にしなければならない」と話した。
朴元在 parkwj@donga.com