サッカーの北朝鮮代表選手はほとんどが人民軍(4.25体育団)所属だ。全選手が丸刈りという意気込みで、1966年イングランド・ワールドカップ(当時ベスト8)以来40年ぶりの本大会進出に挑戦する。
北朝鮮選手団の日本入りは7日に予定されているが、日本人拉致問題で北朝鮮と緊張関係にある日本は、万一の事態に備えて厳しい警戒態勢に入った模様だ。日本政府は4日、関係省庁合同対策会議を開き、通常国際大会の警備人員の1.5倍である3400人余りを動員することを決めた。警察は試合場に金属探知機を設置し、テロに備えて仮想訓練まで行った。
また、5000人余りのサポーターを動員する予定の在日本朝鮮人総連合会(総連)は、応援ユニフォームを赤に統一し、応援時の掛け声を決めるなど、北−日戦の熱気はサッカー戦争を彷彿させるほど熱くなっている。
北朝鮮は日本との歴代戦績では4勝4敗3分と同率であるため、両チームの戦力は拮抗するものとみられる。
アジア2次予選で組首位(3勝2分1敗)の座をとり、世界サッカーファンの注目を集めた北朝鮮は、「3−5−2」フォーメーションを主戦術に採用していたが、2002釜山(プサン)アジア大会以後ユン・ジュンス監督の指揮下で「4−4−2」フォーメーションに転換した。ストライカー出身のユン監督は、強いカリスマで攻撃的かつ大胆なプレーを注文するスタイルだという。
2次予選で4ゴールを決めたホン・ヨンジョ(175cm)と金ヨンス(173cm)が攻撃の核。しかし、日本が内心最も警戒している選手は、Jリーグで活躍し日本選手らをよく把握している安英学(アン・ヨンハク、名古屋)と李漢宰(イ・ハンジェ、広島)だ。レフトウィングのMFで、2次予選のタイ戦では2ゴールを決めている安英学は、金ヨンス−ホン・ヨンジョのツートップとともにチームの主要得点源。
最近の北朝鮮との練習試合で0−0と引き分けたクウェートのパブコビッチ監督は、北朝鮮サッカーについて「非常にスピーディーで攻撃的なプレーを展開する」と評価している。
金尙浩 hyangsan@donga.com