零細な自営業者らが大型ディスカウント・ストアに商圏を奪われた場合、当該ディスカウント・ストアに優先入店したり、就業できるようにする方策が進められる。
癌保険、障害保険など民間医療保険に対する税制優遇も増える。また、現在50人未満となっているサービス業種の中小企業の範囲を段階的に拡大して政策資金を支援する方策が設けられる。
政府は8日、政府中央庁舍で李海瓚(イ・ヘチャン)首相が第1次サービス産業関係長官会議を開き、サービス産業の競争力強化に向けた今年の推進課題を確定した。
▲零細自営業者支援〓大型ディスカウント・ストアや流通店を設立する際、当該地域の中小商人の優先入店と就業権を保証することにした。新規大型流通店に対しては、道路開設と拡張と関連した規制を緩和し、交通混雑誘発金減免のようなインセンティブを提供する代わりに、零細自営業者の入店や就業を積極的に誘導する。
▲医療産業の高付加価値化〓民間の医療保険に対する税制優遇を拡大し、先端医療装備を利用した施術に対しても健康保険が適用されることにした。医療産業投資ファンドなど外部資本が病院を設立した後、これを賃貸できるようにする方策も進められている。
▲法律サービスの先進化〓外国弁護士を雇用したり、外国の法務法人との合作を段階的に認める方針だ。
▲学校敷地に施設建築許容〓所有権移転を前提に外部資本が学校の建物を建設して、一定期間賃貸できるようにする。また、学校の敷地に住民体育センターなど公益目的のための施設が立てられるようにすることにした。現在は学校の建物と土地は学校法人のみが所有できる。
▲保育サービス〓出産を奨励して女性の社会進出を増やすため、政府の料金規制を受ける保育機関の保育料を高めることにした。その代わり、貧困階層に対しては政府の保育料支援が増える。
▲うまく行くだろうか〓政府は分野別に所管省庁がタスクフォースを設置し、上半期中に詳細方策や推進日程などを発表することにした。
しかし、同日発表された対策の中で、相当数がこれまで省庁間の意見の食い違い、集団利己主義などによって導入できなかった政策であるため、かなりの葛藤が予想される。各種対策を横並び式に羅列していて、現実性に乏しいという指摘もある。
サービス産業専門家のウンジ税務大学会計情報学科の呉逷錫(オ・ジュンソク)教授は、「サービス産業を育てるためには根本的な競争力を高めなければならない。地域の中小商人を大型ディスカウント・ストアに優先入店するようにする措置などは、かえって市場の原理を乱して副作用をもたらしかねない」と指摘した。
申致泳 金昌源 higgledy@donga.com changkim@donga.com