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検察、盗聴テープ捜査で牛歩戦術

Posted August. 10, 2005 03:11,   

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検察が9日、李鶴洙(イ・ハクス)三星(サムソン)構造調整本部長に対する召喚を皮切りに、MBC放送が報道した、いわゆる「Xファイル」の内容への捜査に事実上、着手した。

表面上の捜査の名分は、盗聴テープに登場する三星の不法疑惑などと関連して、参与連帯が告発した事件を捜査するということだ。

しかし、検察の本音をのぞき見ると、盗聴テープの内容の捜査に対する悩みが多い。捜査の「前提」と「結果」に対する確信が立っていないためだ。

未だに、違法証拠である盗聴資料を捜査の手がかりとして活用するかどうか、結論が出ていない。違法証拠は裁判で証拠として使用されないという論理と、マスコミ報道などの他の手がかりを使って捜査の着手は可能だという論理が、検察内部でさえ真っ向から対立しているためだ。

検察関係者は、「今回の事案は、一件ごとに法律的な問題がひっかかる」と吐露した。解決しなければならない法理的な問題が、それだけ多く複雑だという意味だ。

法理的な難関が解決されたとしても、「証拠による立証」は大きな問題だ。ソウル中央地検のある関係者は、「李本部長らがたとえ良心告白をしたとしても、供述にすぎない」とし、「資料がなければならないが、それは残っているだろうか」と話した。

それさえも、8年前の1997年のことなので、容疑が立証されたとしても政治資金法(公訴時效3年)のような犯罪は、公訴時效が過ぎたために処罰が難しい。

市民団体の参加連帯が告発した代表的な容疑である特定犯罪加重処罰法上の背任および横領罪の場合も、李本部長が李健熙(イ・ゴンヒ)会長の個人の金だと主張すれば、起訴が難しい状況だ。李本部長は不法大統領選挙資金の捜査当時、三星が与野党候補に提供した約380億ウォンについて、このような論理を展開して李会長の検察召喚を遮断した前例がある。

したがって検察は、これから時間的な余裕を持って、違法証拠の問題に対する法理検討を続ける一方、盗聴テープの内容捜査をめぐる政界と世論の行方をにらむ、一種の「牛歩捜査」戦略を駆使するものと見られる。



jefflee@donga.com