退職したデニス・バトン氏(62・男)と、科学ライターのマージ・ロバーツ氏(57・女)は付き合って1年近くになる。2人とも離婚の後25年間を一人で暮らし、今ようやく「パートナー」にめぐり合えたと思っている。ロバーツ氏は毎週火曜日のバトン氏とのディナーをワクワクしながら待ち望んでいる。
2人は米ケンタッキー州シンシナティーに住んでいるが、親戚や知人の紹介で知り合ったわけではない。バトン氏がヤフー(Yahoo!)のパーソナル(Personals)に載っていたロバーツ氏のプロフィールを見て、電子メールを送ったことから付き合いが始まった。そのため、ロバーツ氏はバトン氏のことを「ヤフーボーイ」と呼ぶ。
31日付の米紙USAトゥデーによると、米国ではバトンとロバーツのカップルのような「インターネット熟年恋愛」をする50代以上の人口が急増している。同紙は専門家の話を引用して50代以上のオンライン恋愛市場が急速に拡大しており、さらに60代に広がっていると伝えた。
1月のデータではさまざまな出会い系サイトにアクセスした米国人2600万人のうち、18.5%の480万人が55歳以上となっている。
デート・ドットコム(Date.com)に加入した65歳以上の人口は、2004年1月以来1年で78.5%も急増している。1月にマッチ・ドットコム(Match.com)にアクセスした55歳以上の人口は70万4000人で、1年前に比べ9万8000人増えている。
同紙は離婚などでシングルの老年層が増えていることをその背景に挙げる。この人たちの多くが、新しい恋を始めたい気持ちからインターネットにアクセスする。彼らがコンピューターやインターネットになじんでいることがもう一つの背景になる。恋愛サイトを利用するのが決してみっともないことではないというわけだ。
教師を退職した独身男性のアラン・コルマン氏(55)は、「老年層は賢明で判断力もあるので、インターネット恋愛に適している」と話した。
leej@donga.com