22日、政府が、来年末に選出予定の次期国連事務総長候補に、潘基文(パン・ギムン)外交通商部長官を推すことを積極的に検討していることが伝わっている。
政府の高位当局者は同日、「潘長官が個人的力量と経歴、他の国との関係などすべての面から国連事務総長にふさわしいという政府レベルのコンセンサスが形成されている」と明らかにした。
この当局者は「まだ公式的な決定をした状態ではないが、事実上政府の意見がまとめられたものとみていい」とし、「今月初め、外交安保関連の政府会議でこのような方針に事実上合意した」と伝えた。
最近、国連総会に参加していた潘長官が米国、日本、中国、ロシアの外相らとの緊密な協力を通じて6者協議の妥結を裏で導き、それに対する国際社会の評価も上がったことが伝わっていた。
国連事務総長の任期は5年だ。アナン現事務総長は1997年1月1日に選出された後、再任されている。
政府は、国連事務総長を大陸ごとに交代で選ぶ慣例から、次の事務総長はアジア圏から出る可能性が高いと見ている。現在、タイとスリランカから立候補の意思が表明されている状態だ。
国連事務総長は、安全保障理事会の15の理事国のうち9カ国以上の賛成を得て選出され、拒否権を持った5カ国の常任理事国(P5〓米国・英国・フランス・中国・ロシア)のうち一国でも反対すれば任命されない。慣例上P5が決め、国連総会は拍手によって追認してきた。
政府は、米国との同盟関係がP5全員の賛成票を得るのに障害になるという考え方もあるが、冷戦時代は終わっており、韓国には先進国と発展途上国の橋渡し役ができるという点をうまく活用すれば勝算があると見ている。
しかし、公式的には「何も決まったことはないし、確認できることもない」という立場だ。候補を早期に公開する場合、競争国からのけん制に直面することもありえ、選挙運動を急ぐことは得票にあまりメリットがないとの判断からだ。
潘長官は2001年、韓昇洙(ハン・スンス)国連総会議長(当時)の秘書室長を務めた。
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