地上波テレビの平日昼の放送と、いつでもどこでも高画質の放送を楽しむことができる地上波デジタルマルチメディア放送(DMB)の放送が、1日から始まる。
地上波テレビの50年の歴史上初の、昼の放送の正規編成は、スタートから「再放送が氾濫する事態」への憂慮が現実となっている。携帯しながら好きな番組を選んで見ることができるDMBの登場は、テレビの視聴パターンを変えるものとみられる。
▲平日昼放送の開始〓30日にKBS、MBC、SBS、EBSが発表した編成表は既存のドラマと娯楽番組、トークショーの「再放送氾濫事態」を如実に示している。これまで放送各社が昼の放送のニーズについて「疏外階層などのための共益番組の編成時間を増やし、地上波DMBにテレビを再送信するために不可避だ」と述べてきた主旨からはほど遠い。
KBS第2テレビは、午前11時に放映された教養番組「主婦、世の中を語る」を第1テレビに移し、この時間帯に「ドラマスペシャル」(月・火)と「話題のドラマ」(水〜金)を流す。また「人間劇場」(月〜金午後1時半)、「想像プラス」「スポンジ」「いい人を紹介してください」「スターゴールデンベル」「ビタミン」を再放送する「2テレビスペシャル」(月〜金午後2時50分)など、大部分の時間を再放送でまかなう。
MBCも「結婚しましょう」「秘密男女」「ベスト劇場」などのドラマを再放送し、「ぜひ一度会いたい」(水、午後3時)を放送する。
SBSは「金承鉉(キム・スンヒョン)、鄭恩娥(チョン・ウンア)のいい朝」と「豊かに暮らす方法」を再編して午後3時から流す。
EBSは「アジア映画紀行」(月〜金、昼12時)を含め、アニメ、主婦対象の番組を放送する。
このような編成について、ある放送局関係者は「ドラマの再放送は、本放送でできなかった画面解説放送など、障害者たちへの配慮」と主張した。
▲地上波DMB時代の開幕〓地上波DMBは、今年5月に始まった衛星DMBと違い、月ぎめ利用料のない無料放送。またKBS、MBC、SBSなど地上波3社とYTNDMB、U1media(旧KMMB)など5社がサービスを開始する。韓国DMは今月半ば、試験放送を経て来年2月に本放送を始める予定だ。
KBSは「UKBS」という名前でKBS第1の番組を再送信する「KBSスター」、ラジオチャンネル「KBSミュージック」などをサービスする。
MBCのDMBテレビチャンネルである「myMBC」は、地上波再送信とともに週当り11時間35分間DMB独自の番組を放送する。
SBSの「SBSⓤ」は24時間放送し、開局記念で、3週間にわたり平日午後2時10分から国内外の短編映画祭でグランプリを受賞した作品20本を放送する。
YTNDMBは、ケーブルテレビのYTNニュースを70%再送信するmYTNなど4チャンネルで構成される。U1mediaはチャンネル全体の名前をU1と決め、KBS第2の番組を再送信する「KBSハート」の他に4チャンネルを放送する。
しかし、地上波DMBの受信用携帯電話が販売されておらず、地上波DMBを見ようとする人は、しばらくノート型パソコンと携帯情報端末(PDA)、または専用の受信機を使うほかない。三星(サムスン)電子やLG電子など国内の携帯電話製造メーカーは地上波DMB用の携帯電話を開発したが、SKテレコムとKTF、LGテレコムが普及を行っていない。
情報通信部は30日、年内に地上波DMB用の携帯電話の流通が可能だろうと延べた。しかし、ある移動通信会社関係者は「来年でも地上波DMB用携帯電話の販売が行われるかどうかは不透明だ」とし、「地上波DMBで利益を上げるのは放送社であるのに、マーケティングと流通費用を移動通信会社が負担するのは不公正だ」と話した。
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