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追従者から先導者に変身せよ

Posted December. 10, 2005 07:51,   

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『コリアニティ経営』の著者・具本亨(ク・ボンヒョン)氏は、現在の足踏み状態と危機は、模倣と追従によってなる「追撃モデル」の産物だと診断する。「韓国の成長動力だった追撃エンジンには寿命がきている。韓国は、追従者が行き着く最後の場所に来ている。韓国が持続的に成長できる道は、追従者から先導者に場を移すことだ」。

この切迫した「新しい道の開拓(path breaking)」の岐路で、韓国が頼れる資源は何か。

著者は、韓国の内面的遺産の積極的な活用を提案する。韓国人の文化的遺伝子(DNA)を深く省察し、その気質と特徴に合った韓国型経営モデルを創造すべきだと強調する。

韓国が世界を誘惑するソフトな力、そのソフト・パワーは、英単語の新造語である「コリアニティ(Coreanity)」と命名される。「コリアニティとは、多くの韓国人が共有する文化的同質性、共通の日常的趣向と言えるだろうか。精神的な地形図のようなものだ」。

米国の製品を使えば、アメリカン・ドリームに加わったという感じがする。ドイツ製は、一生使えるという堅固なイメージを与える。日本製は、精巧で繊細だ。フランスの商品からは、メランコリーとぜい沢な豊かさが感じられる。

しかし、韓国には世界が認識する文化的イメージがない。今や、韓国のものを差別化して、世界的な普遍性と魅力を引き出さなければならない。

同書は、「変化経営専門家」として活躍してきた著者の21世紀の企業経営論だ。人文学と経営学の多様な接点を模索してきた著者の一貫した経営哲学は、「人を知らなければ、経営もない」ということに集約される。

著者は、コリアニティの核心、韓国文化の原形質を、温かくて躍動的であり、関係中心的な共同体主義に求める。

韓国人は、「我々」の中に「私」を持っている。「我々」という集団の中に、自我を植えつける。韓国人は、米国的な個人主義と日本式の集団主義の間に位置している。「私たちは、関係を離れて、暮らすことはできない。しかし、その関係の中に埋もれて暮らすこともできない。集団と個人の間にとどまって、その葛藤の中でバランスと調和を保ちながら生きていく」。

著者は、21世紀の未来組職の運営と個人の活動に決定的な影響を及ぼすキーワードとして、グローバリゼーション、技術、スピード、知的資本と知識、顧客化、持続的成長を挙げ、この核心的な要素とコリアニティの共有地点に注目する。

韓国の経営者たちは、「人事が万事」という言葉を好んで使ってきた。これまで米国式の機能主義経営に押されはしたものの、この言葉は新しい時代、新しい変節点で、再び力を得ている。

人材経営という21世紀のテーマは、韓国の経営者たちに非常に有利な文化的機会を提供する。西欧が学ばなければならないことを、韓国はすでに、文化的DNAとして、精神的筋肉の中に保存しているのだ。最悪の危機でも「会社は捨てても、人は絶対に捨てない」というキャノンの終身雇用制は心に温かく伝わる。

朝鮮時代の巨商イム・サンオクは、かつてこう言った。「商売とは、利文(利益)を残すことではなく、人を残すことだ(商即人)!」



keywoo@donga.com