この影響で14日、ソウル外国為替市場でドルに対するウォンの為替は前日より10ウォン近く下落した。これまで金利引き上げに支えられて強気を維持してきたドル通貨の価値が弱気に転じるだろうという予想のためだった。
● 米国は金利引上げの進行を中断するのか
米国の連邦基金金利引き上げはすでに想定内のことだった。国内外の経済専門家らの関心は、それよりFOMC声明書の表現がどう変わるかに集まった。
彼らの期待どおり、FOMCは「景気浮揚的」という表現を削除した。これは過去、「景気浮揚的な通貨政策基調を慎重な速度でなくしていくことができるだろう…」とし、金利を引き上げてきたのとはまったく異なるものだ。
専門家らはこれについて「金利が経済成長を促進したり、阻害したりしない『中立的水準』に近づいたということをFRBが自認したもの」と解釈した。
しかし、FRBは「持続可能な経済成長と物価安定のバランス維持に対する危険要因を抑制するため、愼重な政策を持続する」と明らかにし、追加金利引き上げの可能性を残した。
これは、急な政策基調の変更が市場に与える衝撃を和らげるための意図と見られる。
韓国金融研究院のパク・ジョンギュ先任研究委員は「発表文をまとめてみると、政策金利がかなり高くなるだろうという期待はしないでほしいというシグナルを示したように見える」とし、「あと一度くらいは上がるのではないか」と述べた。
金利引き上げを主導したグリーンスパンFRB議長は、来月末、再度FOMC会議を主宰し、後任のバーナンキ議長にバトンを渡す。
● 国内への影響は?
今回の米国の金利引き上げは、引き上げそのものよりも、「引き上げの終り」が見えるという点が、より浮き彫りになった。
韓国銀行が今月8日、コール金利(金融会社間の超短期資金取り引き金利)を0.25%ポイント上げたさいに「金利を上げるに値する至急性が減少した」と表現した後、長期の市場金利が急落したのに似ている。
これは、ただちに外国為替市場に大きな影響を与えた。
これまで莫大な規模の双子赤字(貿易赤字、財政赤字)にもかかわらず、続いた金利引き上げで強気を維持したドル通貨の価値が、これ以後下落するという予想がなされた。
最近、1ドル=121円台まで上がった円ドル為替が14日、118円台に急落した。
ソウル外国為替市場でも、ウォンドル為替は前日より9.6ウォンドル安の1016.4ウォンで取引を終え、8月16日(1016.4ウォン)以降、約4ヶ月ぶりに最安値を示した。
一部の外為ディーラーは、このような傾向が続けば、年内にウォンドル為替が1000ウォン台を脅かすこともありうると予想した。
しかし、朝興(チョフン)銀行資金市場部のビョン・ミョングァン次長は「投機的需要が少ない年末という点を考慮すると、ドルが大きく落ちるとは思えない」と予想した。
同日、債券市場の金利は指標金利である3年満期の国庫債金利が前日より0.1%ポイント下落した年間4.94%で取引を終えた。米国の金利引き上げ行進が近く終わるだろうとの期待感で、米国の長期金利下落に影響されたものだ。
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