盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の「右腕」とされるヨルリン・ウリ党の李光宰(イ・クァンジェ)議員が、「また」生き返った。02年の大統領選挙で、三星(サムソン)から6億ウォンの債券を受け取った疑いで検察の取り調べを受けたが、「政治資金法公訴時効3年」という逃げ道で悠々と切り抜けたのだ。検察は、債券を現金化したチェ氏を李議員の時効満了の前に取り調べたにもかかわらず、李議員の召喚を遅らせたという。
◆李議員ほど、検察や特検に再三にわたって呼び出されても、その度に事実上「免罪符」を与えられる政治家は珍しい。彼が召喚されたのは、合わせて5回だ。03年のサンアンドムーン事件では、1億ウォンを受け取ったことが明らかになり、3000万ウォンの罰金刑で終わった。04年の選挙法違反事件の時は、80万ウォンの罰金刑で、当選無効は免れた。今年5月の油田開発疑惑事件の時は、事件の関係者であるホ・ムンソク氏が海外に姿を消したという理由で、捜査中止の決定を受け、起訴を免れた。
◆「3度の拘束、3度の無罪」という類例のない記録を残した朴柱宣(パク・ジュソン)元議員の数奇な「運命」は、李議員とは対照的だ。朴元議員は、99年の北朝鮮ロビイ疑惑事件、03年のナラ総合金融事件、04年の現代(ヒョンデ)秘密資金事件で3度も拘置所に行くことを余儀なくされた。しかし、すべて法廷で無罪宣告を受けた。これくらいになると、検察が無理な捜査をしたという指摘に値する。朴元議員は、「99.99%の検事は国家のために献身しているが、一部の出世志向的な検事が、政治的外圧でそのような行動をする」と言った。3つの事件を合わせて1年3ヵ月も獄中生活を送った朴元議員は、幾度も法の網をくぐり抜ける李議員を見て、どう思っただろうか。
◆検察の寛容と慈悲は、一様ではないようだ。「過去の権力」と「生きている権力」は、だから違うと言うなら、「これが世の中の道理」と受け入れるしかないのだろうか。ともかく、朴元議員も経験したように、権力はむなしい。だれでもいつかは「なえた権力」の無常を感じる日を迎える。李議員にもそのような日が来れば、検察がどのように変わるかわからない。
宋煐彦(ソン・ヨンオン)論説委員 youngeon@donga.com