政府が8・31不動産総合対策の1つである「松坡(ソンパ)新都市建設」を本格化したことに対し、該当する地方自治体のソウル市と京畿道(キョンギド)は、「江南・北(カンナム・プク)均衡開発の後退」「グリーンベルトをそこなう一方的な開発」として、強く反発している。
しかし、建設交通部はソウル市の住宅供給がスムーズでない状況で、松坡新都市建設は不可避だとの方針だ。
▲ソウル市〓李明博(イ・ミョンバク)ソウル市長は4日「松坡新都市建設は、江南に投機をもたらす可能性が高い」とし「この事業を4、5年間保留することを政府に公式提案する」と明らかにした。
李市長は同日、出入り記者たちに会い、「2010年までに、松坡区及び江南区一帯と江北ニュータウンにマンション計20万戸が供給される予定」とし、「政府のほうで、松坡新都市に2009年頃から4万6000戸を分譲すると、中産層の関心が江南に集中する」と憂慮した。
▲京畿道〓松坡新都市予定地のうち43万坪が含まれる京幾道河南市(ハナムシ)は最近、早急な住民供覧公告など行政手続きを踏んでほしいという建設交通部の要請を拒否した。
城南市(ソンナムシ)も、数十年間にわたって保全されてきた南漢山城(ナムハンサンソン)一帯の広域グリーンベルトの開発に反対している。
京畿道の李花順(イ・ファスン)都市住宅局長は「松坡新都市地域は都市基本計画上、保全地域であるにもかかわらず、政府が都市計画の根幹を無視して開発しようとする意図は、到底納得できない」と話した。
▲見通し〓政府は「松坡新都市建設は支障なく進められるだろう」としながらも、ソウル市など地方自治体の反対によって事業推進が遅れる可能性についての憂慮を隠さなかった。
建設交通部の姜八文(カン・パルムン)住居福祉本部長は「ソウル市の住宅供給がスムーズでない状況で松坡新都市事業の延期は適切でない」と明らかにした。
しかし、松坡新都市建設のためには、政府とソウル市が広域都市計画を立てる過程で共同基礎調査などを共同で行わなければならないため、ソウル市の反対が続けば事業推進が遅延するほかない。
特に、広域都市計画の策定後、ソウル市が松坡新都市に対する都市基本計画を立てなければ、1、2年間建設が遅れることもありうる。