ブローカーのユン・サンリム(54・拘束起訴)容疑者の政官界および法曹界ロビー事件を捜査中のソウル中央地検特殊2部(部長=金敬洙)は20日、ユン容疑者が昨年11月、拘束直前まで、大統領府首脳の人物と頻繁に通話した事実を確認し、経緯を把握中であると発表した。
検察は、ユン容疑者の携帯電話の通話内訳を照会した結果、ユン容疑者が普段から付き合いのあった大統領府のある人物と頻繁に通話し、拘束直前にも通話した事実を突き止めた。
湖南(ホナム)出身であるユン容疑者は日頃、周囲の人々にこの人物と知り合いだということを自慢し、最近、検察の調査過程では、「現政府に入ってからも、大統領府に頻繁に出入りした」と供述した。
ユン容疑者は、検察の調査過程でまだ、同人士の名前を言ってはいないという。
検察関係者は、「単純な通話や知り合いということだけで、すべての人を取り調べるわけにはいかない」と述べた。
しかし、検察は、ユン容疑者の借名口座で、2人の間に疑わしい資金取引が確認された場合、徹底して調査するとの方針だ。
これに先立ち、大統領府は19日、権寧世(クォン・ヨンセ)ハンナラ党議員などがユン容疑者の大統領府出入り記録提出を要求したのに対し、「ユン容疑者が法曹不正事件関連で、大統領府に出入りした事実はない」と発表したことがある。大統領府は、「具体的な事実と疑いを明示しないまま、出入り記録を要求するのは、個人の私生活およびプライバシーを侵害しかねないので資料提出は困難」と説明した。
検察はいっぽう、田炳憲(チョン・ビョンホン)ヨルリンウリ党スポークスマンがユン容疑者に、1000万ウォン以上を銀行口座に送金した事実を確認し、経緯を調査中だ。
田スポークスマンは、「居住中のアパートのインテリア工事費5000万ウォンを、ユン容疑者の実名口座に2回に分けて送った。不法な資金取引でなく、正常な商取引だった」と主張した。
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