湖南(ホナム)高速鉄道の鷄龍山(ケリョンサン)国立公園通過路線をめぐり、忠清道(チュンチョンド)地域の市民社会団体や宗教団体、学界が反発している。
これと関連して政府は推進計画を透明公開し、市民団体も物理的な対応を控え、「第2の千聖山(チョンソンサン)事態」を水際で防ぐべきだという指摘の声が上がっている。
▲湖南高速鉄道、速ければ年内着工〓政府は17年をメドに忠清北道五松(チュンチョンブクト・オソン)と全羅南道木浦(チョルラナムド・モクポ)をつなぐ湖南高速鉄道を建設するため、早ければ年内に着工する計画だ。
湖南高速鉄道が完工すれば、ソウル〜木浦間の列車運行時間は2時間58分から1時間37分に短縮される。
政府の基本計画案は、慶釜(キョンブ)線の分岐点である五松を出発し、益山(イクサン)〜光州(クァンジュ)〜木浦を連結する新設路線で総長230.9km。
車両購入費7326億ウォンを含め、計10兆979億ウォンの予算が必要だ。停車駅は、五松駅、益山駅、松汀里(ソンジョンリ・光州)駅、林城里(イムソンリ・木浦)駅の4ヶ所。
国土研究院は昨年11月、このような内容の第1次計画案を発表した。
▲市民団体反発〓大田(テチョン)・忠清南道(チュンチョンナムド)地域の市民団体や宗教団体、学界が参加する鶏龍山市民連帯(常任代表=チソン新元寺住職)は、鶏龍山と錦江(クムガン)通過路線の環境影響評価のずさんさから、鶏龍山が破壊される恐れがあると指摘した。
公州市(コンジュシ)市民らは、中間駅を公州市内に設置すべきだと主張している。
市民連帯の李鑭遠(イ・チュンウォン、43、公州大学教授)運営委員長は「基本案では国立公園から910m離れているが、列車が時速300km以上で走行する路線周辺には、多様な天然記念物がある。トンネル工事、防音壁の設置など、政府対策はび縫策に過ぎない」と非難した。
鶏龍山市民連帯のメンバーは路線の修正を促したが、建設交通部が返答をしないため、15日から公州市錦城洞(クムソンドン)の事務室で無期限ハンストに突入した。
鶏龍山にある岬寺(カプサ)と東鶴寺(トンハクサ)、新元寺(シンウォンサ)および周辺の寺も路線を見直さなければならないという主張であるため、慶尚南道梁山市(キョンサンナムド・ヤンサンシ)千聖山の慶釜(キョンブ)高速鉄道の路線反対運動の轍を踏みかねない。
▲政府、「住民の意見収集するつもり」〓建設交通部と国土研究院は、基本計画案に基づいて住民の意見を収集した後、△鶏龍山および錦江の環境破壊の度合い、△五松〜益山路線の修正および公州駅の新設など、争点事項を見直し案に反映する方針を固めた。
そのため、国土研究院は専門家5人と忠清南・北道、光州・全羅南・北道からの推薦者5人など10人で「意見検討委員会」を構成し、争点事項を検討している。
ところが、公州地域では政府が路線変更の可能性を最初から視野に入れてさえいないという噂が流れ、反対運動に拍車がかかるものとみられる。
忠清南道企業家連合会の韓平饁(ハン・ピョンヨン、52)副会長は「鶏龍山の国立公園を通る国道1号線の拡張道路工事も、環境破壊への論争から985億ウォンの国庫損失につながったことが、昨年の大韓商工会議所調査資料によって裏付けられている。政府は事業をガラス張りで進めるべきだ」と述べた。
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