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抗生剤、用法と容量をきちんと守れば安全… 抗生剤の正しい使用法

抗生剤、用法と容量をきちんと守れば安全… 抗生剤の正しい使用法

Posted February. 20, 2006 03:01,   

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このほど政府が抗生剤濫用を防止するため、風邪薬で抗生剤をたくさん処方する病院や医院のリストを公開した。一般に「マイシン」と呼ばれる抗生剤は、病菌を無くして人類の生命延長に大きな役割を果たしてきている。しかし、抗生剤をたくさん使うと、病菌も耐性ができて、さらに強力な抗生剤を必要とする悪循環が繰り返される。だからと言って、抗生剤を使わないわけにもいかない。三星(サムスン)ソウル病院感染内科のペク・ギョンラン教授は、「抗生剤の誤用・濫用のため、抗生剤を無条件避けたり、少なく服用する方が良いという誤解が生まれやすい。抗生剤の量や期間を任意に減らすと、かえって抗生剤耐性の誘発を促進する」と述べた。よく患う疾患のうち、抗生剤が必要な疾患と要らない疾患が何であり、抗生剤の服用法について調べてみた。

●抗生剤が要らない場合

よく小児に流行する腸炎は、90%以上がロタまたはアデノなどのウイルスによる感染だ。このようなウイルス腸炎は、たいてい小腸、胃腸など消化管の上の方でトラブルを起こすため、嘔吐と下痢をもたらす。腹痛が激しい場合もある。

カトリック大学聖母慈愛病院小児科のカン・ジンハン教授は、「ウイルス膓炎にかかると、抗生剤よりは解熱剤や鎮痛剤処方で症状を緩和させなければならない」と話した。反面、細菌性腸炎の場合は、菌が腸に浸透するため、粘液便、血便がでるとか、排便回数が多くなる。このような時は抗生剤が処方される。

また、喉の痛みと目の充血、発熱などを同伴する「流行性角結膜炎」や「アポロ眼病」も、原則として抗生剤を使わない。普通7〜14日すれば、自然と治るからだ。炎症や痛みを減らすために、ステロイドが含まれた目薬と痛み止めの消炎剤が使われる。

●このような場合には必ず必要

膀胱炎、尿道炎など尿路感染はウイルス疾患よりは菌による感染が普通だ。このような場合には、抗生剤がほかの疾患に比べて良く効く。単純な風邪でも2次で細菌性感染した場合には、抗生剤の処方が必要だ。最も代表的な疾患が咽喉炎、気管支炎、肺炎、中耳炎、副鼻洞炎、扁桃腺炎などだ。

特に、細菌性副鼻洞炎は高熱が発生し、黄色い鼻水が出る。細菌性咽喉炎は発熱と咽喉の痛みがあるが、初期は単純な風邪と誤認されることもある。しかし、鼻水、咳などの症状がなく、高熱と喉の痛みがあり、喉を観察した時に白い出来物ができている。

単純な風邪だが、患者の状態や環境によって肺炎、副鼻洞炎などほかの細菌感染の可能性が一般の人より高い場合には、抗生剤を処方したりもする。風邪の患者に対する抗生剤の処方率が30〜40%なのもこのためだ。

水痘もウイルスによる疾患なので抗生剤は要らないが、皮膚に水ぶくれができて、炎症がある場合は、細菌の感染を防ぐために抗生剤が使われる。

一方、よく目にするものもらいは大部分細菌性感染に該当する。従って、抗生剤の眼軟膏や抗生剤の飲み薬などが処方される。

●正しい服用法は

抗生剤を服用する時は時間が重要だ。抗生剤は一定の時間を置いて飲むようにする。1日3回を飲む場合は、食後に飲むより、8時間おきに時間を守って飲むのが良い。抗生剤の使用時間をきちんと守らないと、血の中の抗生剤の濃度が有効値以下に低下して、死に掛かっていた細菌が再び人体を攻撃する。従って、面倒でもきちんと飲むことが重要だ。

患者本人が自分の病気を判断して、好転したからといって抗生剤の服用を中断すると、菌が完全に消えていないため再発する。耐性ができれば、普通は他の抗生剤で最初から治療をし直さなければならないため、結果的に抗生剤をさらに多く飲むことになる。

一方、ある病院の処方で病気が好転しなかったからといって、多くの病院を歩き回りながら抗生剤を処方してもらっても、同じく耐性ができる可能性が高い。抗生剤は強度と種類が違うため、段階的に使用するが、このような段階を無視すると、耐性ばかりを育てる結果になる。もし、他の病院へ移ることになったら、前に使っていた抗生剤の種類を担当医師に言っておく。

抗生剤を服用しすぎた時の副作用として、肝機能や腎臓機能の損傷などが挙げられる。従って、薬を服用して白目の部分が黄色くなったり、小便の量が減少したら、一度ぐらい抗生剤の副作用を疑ってみるべきだ。

このほか、よくある副作用では下痢、疲労感、吐き気、嘔吐、皮膚発疹などがある。ほとんど一時的な現象なので、専門家との相談を通じて薬物を止めれば、良くなる。



likeday@donga.com