Go to contents

[オピニオン]無賃乗車

Posted March. 04, 2006 03:02,   

한국어

鉄道の無賃乗車に関しては言論史にも恥ずかしい汚点がある。1960年4・19革命で民主党政権が立ち上げられ、新聞の設立が自由になると、なんと389種の日刊新聞ができた。その時までの新聞41種でも多かったのに、10倍近く増えたわけだ。その理由の一つが、新聞社に鉄道無賃乗車券が与えられたからだ。甚だしくはその無賃乗車券を狙った似非言論人らは、その薄っぺらな「利権」を売り返して仕業まで辞さなかった。

◆鉄道庁が鉄道公社になってから、国会議員の無賃乗車もできなくなった。それなのに、鉄道公社は議員の「不法」無賃乗車の慣行を積極的に問題視せず、年5503人、3億ウォン前後をサービスしてきたという。そして突然、天文学的な数字の赤字を云々しながら、「国会議員も赤字を加重させている」というように世間に知らせた。民主労働党の議員9人は急いで無賃乗車の鉄道カードを一斉に返しながら、これまでの「特権的利用」に対して国民に謝罪した。一見、素敵に見える場面でもあった。

◆ハンナラ党の李季振(イ・ゲジン)スポークスマンは、「鉄道公社が公社化に伴って料金を払わなければならないと知らせていたら、国会議員がただで乗ろうとしたはずがない」と反論した。その一方で、死文化してしまった国会法の無賃乗車の根拠を見直す作業に取り掛かった。すると、民主労働党議員らはなぜか署名しなかった。「人がやる改革」だからだろうか。さらに滑稽なのは「自分が乗らないからと言って、仲間の議員まで乗れないようにするのか」、「同じ議員がこのような非常識な法案を出すのか」といったほかの党の議員の冷たい反応も強い。

◆特権意識に捕らわれると、事の是非の判断もできなくなるのだろうか。国会法はさておいても無賃乗車ができないという事実さえ知らない議員の無知と無感覚が、さらに情けなくて心配だ。インターネットの百科事典に入っていって、「無賃乗車」の4文字を打ち込んでみろ。すぐ詐欺罪に当たり、軽犯罪で処罰されることが分かるだろう。人をだまし取る詐欺、そして割り込みや無銭取食のような軽犯罪になる犯罪であることを。

金忠植(キム・チュンシク)論説委員 skim@donga.com