「韓国の大学生の皆さん、一所懸命勉強してください。今、米国、中国、インド、ロシアには韓国の一流企業の高級な仕事を狙う学生が多いです」。国内の大企業が国内の学生たちに送る警告だ。すでに外国の人材は、三星(サムスン)電子の国内本社の1000ヶ所あまりの高級仕事に就いている。インドのインディア工科大学(ITT)、中国の清華大学など、名門大学出身者が多い。彼らは、世界のどの企業に行っても歓迎される「グローバル人材」たちだ。
◆今年三星電子は、はじめて米国の現地で大卒の新入社員を採用する。2月に書類選考を終了し、同月中に職務適性テストと面接を実施する予定だ。ハーバード、プリンスタン、スタンフォードのような名門大学の卒業生数百名を選ぶ計画だ。同社の関係者は「在米韓国人や留学生に限らず、外国人たちも志願している。国籍を問わずいい人材を選ぶ計画だ」と説明した。LG電子も、今年海外の各地で20回以上の採用説明会を開き、3000人あまりの技術人材を採用する計画だ。現代・起亜(ヒョンデ・キア)自動車、POSCO、SKグループも、海外の名門大学卒業生を積極的に捜し求めている。
◆韓国職業能力開発院によると、国内の大学の専攻教育が職務処理にあまり役立っていない。半導体、携帯電話、電子医療機器の3先端業種の20中核職業従事者を対象に調査した結果だ。半導体の場合、専攻理論知識は実際必要な水準が5点満点に3.9点だが、回答者の平均水準は3.4点だった。結局、三星電子は今年の下半期から韓国工学教育認証院(ABEEK)の認証を受けた工学教育の履修者に入社試験の加算点を与えることにした。大学が専攻知識をきっちり教えろという要求だ。
◆「世界は平らだ」の著者、トーマスL・フリードマンは「世界の主要企業は、金ではなくて頭脳をあさっている」と述べた。誰でもグローバル人材になると、超一流企業の仕事を選んで行けるという話だ。専攻知識と言語力だけでは物足りない。チュ・ウシク三星電子専務は「人材は絶えず自己能力を磨いていく進行型でこそあるが、完成型ではない」と強調した。大学も、大学生も頑張ってほしい。
林奎振(イム・ジンギュ)論説委員 mhjh22@donga.com