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百万ドルの私の両足が誇らしい

Posted March. 13, 2006 08:06,   

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「走る度に生きていて良かったと思います」

12日、「2006ソウル国際マラソン大会兼第77回東亜(トンア)マラソン大会」に出場した金晃泰(キム・ファンテ、29、仁川ランノスクラブ)氏は、両腕のない1級障害者だ。

金氏は同日、10回目のマラソンフルコースに挑戦し、3時間5分5秒の記録を立てた。目標だった「サーブスリー(3時間未満)」を果たすことはできなかったが、「死に物狂いで」走って、自分の最高記録(3時間18分)を13分も繰り上げた。彼は「市民が応援してくれて大きな力になった」と話した。

金氏は2000年8月、電線の架設作業中に2万2000Vの高圧線に感電し、両腕を失った。当時、医師は「生きていることだけでも幸い」とし、彼を慰めた。

彼を立ち直らせたのはマラソンだった。病院で増えた体重を減らしたかったが、不自由な身体でできる運動が思い浮かばない。そんなとき、職場の上司の勧めで2003年2月からマラソンを始めた。

金氏は「事故前の2000年、ソウル国際マラソン大会に参加しハーフコースを完走したが、当時、マラソンは人がやるような運動ではないと思い、止めたことがある」と笑った。

マラソンは生活の中心になった。金氏は腕がないため、バランスを取りにくかったが、体が揺れるにつれ、もっとちゃんと走らなければと自分を叱咤した。歯を食いしばって練習したあげく、8ヶ月目にはフルコースを走ることができるようになった。

金氏は毎年10大会以上に出場している。おかげで体重減量にも成功し、健康もかなり良くなった。彼はソウル国際マラソンのために仁川(インチョン)の文鶴(ムンハク)運動場で、毎日15km以上を走って「サーブスリー」の覚悟を堅めた。

ゴールで金氏を待っていた奥さんの金ジンヒ(29)氏は、誰よりも誇らしい夫に抱きつき、大喜びの表情を示した。

高校時代に金氏と会った夫人は、「障害者では…」と言う家族の反対を押し切って、2002年12月に家を出て一緒に暮しはじめた。夫人は婚姻届だけを出して一緒に暮しながら、専らご主人の両腕になった。

ご主人の金氏が走っている時、水を渡して飲ませることができないことに胸を痛めるという彼女は、「マラソンから喜びを感じる夫を見る度に、私も元気が出る」と笑った。



peacechaos@donga.com