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[オピニオン]デモ専門家

Posted March. 17, 2006 03:08,   

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文正鉉(ムン・ジョンヒョン、66)氏と文奎鉉(ムン・ギュヒョン、61)氏の兄弟神父が有名になったのは、教会での活動よりも各種デモのためではないかと思う。文正鉉神父は、1970年代に「運動」に足を踏み入れ、主に反米運動で有名になった。米軍装甲車女子中学生致死事件のキャンドル・デモ、梅香里(メヒャンリ)米軍射撃場閉鎖および韓米駐留軍指揮協定(SOFA)改正要求デモなどである。文奎鉉神父は、1989年に密かに北朝鮮に入国した大学生の林鐏卿(イム・スギョン)氏を平壌(ピョンヤン)に赴いて連れ戻した後、統一運動および環境運動を主に従事してきた。聖職者を超えた活動家としても、兄弟はそれぞれ異なる道があると言える。

◆在韓米軍の龍山(ヨンサン)基地と米国第2師団の移転予定地である京畿道平沢市彭城邑大楸里(キョンギド・ピョンテクシ・ペンソンウプ・テチュリ)一帯が、反米運動の新しい拠点として浮上している。ここではおとといも、「平沢米軍基地拡張阻止汎国民対策委員会(汎対委)」という名前を掲げたデモ隊が、国防部や警察と衝突した。文正鉉神父はまさに、この汎対委の主役である。彼は、昨年2月に大楸里に住民登録を移した。この後、またどこに移すかは分からないが、今は「大楸里の住民」になるわけだ。一部の住民は、国家が米軍基地移転のために適法手続きによって収容した土地に、「今年も農業をする」と言って、摩擦をもたらしている。

◆汎対委に参加している統一連帯、韓国大学総学生会連合、民主労総などはこれまで、反米、国家保安法廃止、ストなど、「種目」を選り分けずに連帯することが多かった。彼らは、紛争がある所ならどこであれ闘争を先導し、同志となる。一種の「デモ同業者」と言えよう。

◆「ほぼ職業的なレベルの」デモ隊のため、米軍基地移転にかなりの支障が憂慮される。スクリーンクォーター縮小、自由貿易協定(FTA)交渉など、韓米間の最近の懸案と関連して、韓国社会が再び女子中学生致死事件の時のような反米の波に包まれないか、心配する声も少なくない。果てしなく続く彼らのデモにもかなりの費用がかかるだろうが、資金はどこから得ているのか、と思う国民も多い。デモは誰が企画し、誰が後援し、誰が利益を得るのか、外からではなかなか分かり得ない。

韓起興(ハン・キフン)論説委員 eligius@donga.com