金剛山(クムガンサン)で、第13回離散家族再会を取材していた韓国側共同取材団が23日、北朝鮮側の取材制限と記者に対する脅迫のため、取材を中断し、全員が韓国に撤収した。
共同取材団17人は23日午前に会議を開き、「北朝鮮側が共同取材団の自由な取材活動を保障した南北間合意を違反した。『取材自由の原則』が崩れたため、これ以上取材できない」という立場を明らかにし、韓国に撤収した。
同日、再会団第2陣の420人とともに金剛山に到着した共同取材団4人も、撤収に加わった。このため、再会団第2陣は、韓国側記者の取材なしに、午後3時、温井(オンジョン)閣で北朝鮮側家族100人と再会をするなど、行事を予定通り行なった。
政府はこのような事態をもたらした北朝鮮側に遺憾を表明したが、謝罪や再発防止は要求しなかった。
共同取材団によると、行事が始まった20日、北朝鮮側の金グァンソン、ハン・チュンヨル進行要員が韓国側の衛星中継車に乗り込んで、SBSの記者が制作した放送ニュースの録画テープを検閲し、「拉致」という表現があったという理由でテープを押収した。
SBS記者は、「拉致」の表現を「北朝鮮で行方不明になった」に変更してニュースを制作したが、北朝鮮側は、「生死がわからない」と変更するよう求めた後、「これからは記事を事前に提出するように」と事前検閲を求めた。
結局、SBS記者は放送を見送った。金グァンソン要員らは、「だ捕」という表現を使ったMBCの記者の放送も制止した。
また金要員らは同日、YTN記者が「北朝鮮で消えた」という表現を使って放送しようすると、衛星中継車の装備ボタンをむやみに押して、送出を妨害した。この過程で、送出担当のYTV関係者とハン・チュンヨル要員がもみ合いとなった。
北朝鮮側は22日、MBC、SBS記者に対し、再会団第1陣とともに韓国に帰還するよう要求し、離散家族の韓国への帰還を10時間以上遅らせた。同日午後5時半頃、韓国側当局者に「30分以内にMBCとSBSの記者が立ち去らなければ、共和国法(北朝鮮法)によって処理する」と脅迫した。
結局、MBCとSBS記者は、同日午後11時15分、再会団とともに帰国した。
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