米ミネソタ州ミネアポリスで開かれた2006世界ショートトラック選手権大会で、韓国選手団が見せた「派閥の溝」はいささか度が過ぎた。
代表チーム2人のコーチは、男女リレーの作戦権限だけを分担して持っているだけで、実質的に性別ではなく学縁によって選手たちを担当し指導した。韓国体育大学出身の朴セウ・コーチは韓国体育大学の在校生4人を、韓国体育大出身でない宋在勤(ソン・ジェグン)コーチが残りの6人を指導する方式だった。
選手たちは同じチームでなければ食事も別にし、お互いに対話もなかった。コーチらは「他のチーム」の選手が何号室に泊っているかも知らなかった。女子3000mリレーでチン・ソンユが倒れてケガをし、近くの病院に運ばれた際も、一人のコーチしか同行しなかった。
選手たちの関係も変わった。アン・ヒョンスと李ホソクは、シンモク高校の1年先輩・後輩の関係で、昨年は選手村で同じ部屋を使った親しい関係だったが、現在は李ホソクが「お互いに話を交わすような雰囲気ではない。よそよそしい」と話すほどに変わった。
アン・ヒョンスも5日、大学先輩のインターネット・ミニホームページに載せた文章で、「同じ時間に練習しながらも、(選手同士)一言の会話もない。一体どうしてこうなったのか分からない」と打ち明けた。
代表チーム内の派閥の主体は、単純に「韓国体育大」と「非韓国体育大」ではない。過去、韓国ショートトラックを導いたJ氏とY氏が多くの選手を養成して勢力を形作っており、この両グループがスケート界の主導権を握るために、代表チームを「舞台」に争う形だ。そこに選手の親まで加わり、連盟に影響力を行使しながら状況はさらに複雑になった。
「派閥争い」の問題点については誰もが同意するが、解決はは難しそうだ。
連盟は昨年、どちらにも属しない者で代表チームの指導部を構成しようとしたが、選手の親たちの激しい反対で失敗した。匿名を求めた連盟の二人の関係者は、「連盟が代表団の選抜規定から明文化し、それを揺るぎなく透明に推し進めるしかない」と口を揃えて話した。
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