大学総学生会(総学)が再び注目されている。12日、総学生会長に当選したファン・ナヨル(30)さんの独特な履歴が知られてからだ。現実的な公約を掲げたインディバンドの歌手出身のファンさんは、巨大談論を叫んだ運動圏候補を抜いて当選した。
▲「脱理念」現象の加速化〓今回、ソウル大学の総学選挙はもちろん、大部分の大学の総学選挙でも非運動圏出身の候補が当選した。これは数年前から急速に進んでいる「脱理念」現象がさらに強まっているからという分析が有力だ。各大学のサークルも大体このような現象から大きく外れていない。学生たちが政治的・理念的なイシューよりは学校生活や就業などと関連した学内活動にもっと多くの関心を持っているため。
これに特に今年に入って目立つようになった現象は、総学の構成そのものが難しいほど、総学に対する学生の関心度が急落している点だ。ソウル大学総学は、先月11月「総学選挙で投票率が50%以上でなければならない」という規定にかかって、構成できなかった。以後、今月4日から再選挙を行った後、投票期間と時間まで延長して、結局最終投票率50.6%でかろうじて構成された。
高麗(コリョ)大学総学も昨年、投票率の低調で総学の選挙が霧散し、再選挙をして投票率が下限を上回った。52.7%という投票率も学校側で投票権を認めていない併設保健大学の2、3年生の票を除けば、51.1%に下がる。ソウル市立大学と東国(トングク)大学の場合、昨年、低調な投票率で総学選挙が霧散して、総学なしで1年を過ごした。
これについて「学生らが理念追求であれ、現実的な公約であれ、総学選挙そのものに関心がないという意味だ」という分析が出ている。
延世(ヨンセ)大学心理学科の黄相旻(ファン・サンミン)教授は「学生らが自分の政治的関心事と個別事案別に「〜寄り」「〜アンチ」などの形で自分の主張を展開している」とし、「自分の関心事に応じて組織を作り、付き合いを持つ大学性らが敢えて総学の組織に関心を持つ理由がない」と診断した。
▲大学学生会、代案探しに乗り出したが〓これを受けて、まだ明確な志向点はないが、一部では運動圏でも非運動圏でもない「第3の代案」を探そうという動きも現われている。01年以後、「名誉革命」というスローガンを掲げて非運動圏であることをアピールした漢陽(ハニャン)大学の場合、この5年間、総学が続いている。同大学の総学生会長のシン・ジェウン(23)さんは「当初、韓国大学総学生会連合に対抗しながら非運動圏で始めたが、今は運動圏でも非運動圏でもない」とし、「従来の学生会の信頼をベースに社会ボランティア、学内福祉改善活動などが学生らの支持を取り付ける主な要素」と説明した。
建国(コングク)大学総学のソン・ソクホ(26)執行委員長は「学生運動1世代が政治闘争が目的であったとしたら、2世代は学内問題に集中した」とし、「もう3世代の学生会は学生と疎通し、学内問題を解決した後、学生らと関連した政治問題につなぐだろう」と展望した。
ソウル大学社会学科の宋虎根(ソン・ホグン)教授は「投票率が落ち、選挙の形態も多様になるのは、自己開発、個性の形成に集中している最近の学生の特性が、集団運動の形につながらないため」とし、「小集団と集団運動のアイデンティティが接点を見出せずにいるようだ」と述べた。
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