与党ヨルリン・ウリ党が16日、野党ハンナラ党所属の李明博(イ・ミョンバク)ソウル市長と朴孟雨(パク・メンウ)蔚山(ウルサン)市長が関連した疑惑を提起したが、その内容が確認されていないことから、野党はもちろん与党の内部でも、無差別なネガティブ攻勢だという批判が出ている。
ウリ党・法律救助委員会の安敏錫(アン・ミンソク)議員は同日、ソウル永登浦(ヨンドゥンポ)の党本部で記者会見し、「李市長は『テニス接待』疑惑の中心人物であるソン・ビョンソク前ソウル市テニス協会長と03年10月、京畿道加平郡(キョンギド・ガピョングン)の別荘でパーティーを楽しむなど、特殊な関係だ」と主張した。
ウリ党・地方政府不正届け出センター団長の愚弟港(ウ・ジェハン)議員は、02年市長選挙の際、朴市長の協力者が係わった詐欺事件に対する情報があって、最高検察庁に捜査を依頼することにしたと明らかにした。
ウリ党の「暴露」は、14日に同党の金ハンギル院内代表が記者懇談会を通じて、「ハンナラ党の大変重要な人物に関して、国民が驚愕するほどの事案がある」と予告したことによるもの。
しかし、李市長と特殊な関係だとされたソン氏は同日、早速反論の記者会見を行い、「李市長とテニスを一緒にしたが、特殊な関係ではない」と釈明した。また朴市長の側近が係わったとされる事件はすでに蔚山地検に告発されていて、捜査中であることが分かった。
ウリ党がこのように確認されていない暴露を行ったことに対して、ハンナラ党は同日、緊急最高委員会で対策を話し合い、ウリ党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)議長、金院内代表、安敏錫(アン・ミンソク)、ウ・ジェハン議員らを選挙法上のデマ流布の疑いで17日、検察に告発することにした。
ハンナラ党は、ウリ党の同日の暴露について、2002年の大統領選挙当時、李会昌(イ・フェチャン)ハンナラ党大統領候補の子息の兵役問題でデマを流布して拘束された金大業(キム・デオプ)容疑者に喩えて「第2の金大業事件」、「根も葉もない暴露」と非難した。同党の李季振(イ・ゲジン)スポークスマンは声明を発表し、「今回の事件は『金ハンギル工作』事件であり、02年大統領選挙時の詐欺劇に続いて醜悪な暴露戦の極まりだ」と非難した。
ウリ党内部でも「真意が定かでない主張を党指導部が『驚愕するほどの不正』と言い、所属議員が記者会見を通じて公開したのは性急なことではないか」という指摘が出た。
taewon_ha@donga.com sys1201@donga.com