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[オピニオン]大統領府サークル

Posted May. 04, 2006 08:29,   

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「私は今夜、気分がとてもいい。大々的なホワイトハウス人事で生き残ったからだ」。ブッシュ米大統領が数日前、ホワイトハウス記者団との夕食会で、特有のユーモア感覚を発揮した。秘書室長や報道官などを変えたホワイトハウス要職改編について言った言葉だ。出席者は爆笑した。昨日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領も、秘書室を大幅に改編した。もし盧大統領がこれと似た冗談を言ったなら、どのような反応が出るだろうか。

◆今回抜擢された首席秘書官たちは、みな盧大統領と縁が深い人々だ。弁護士である全海𨩱(チョン・ヘチョル)民情首席とは一時、ヘマル法務法人でともに働き、朴南春(パク・ナムチュン)人事首席は、盧大統領が海洋水産部長官の時、総務課長だった。李貞浩(イ・ジョンホ)市民社会首席は、核心側近である李光宰(イ・クァンジェ)議員の義理の弟であり、車義煥(チャ・ウィファン)革新管理首席は、釜山(プサン)商業高校の同期生だ。まるで「アブラハムがイサクを産み、イサクはヤコブを産み…」(マタイ福音)式に、親衛人事を次々と改編した。

◆ただでさえ大統領府のコード人事、理念過剰、アマチュアリズム、側近の不正などが重なり、国政混乱の震源という指摘を受けてきた。今年に入っても、国家機密文書の流出、妻殺害、飲酒運転など、綱紀が緩んだ事件が相次いだ。このような状況で、十分に検証もされていない「大統領の男」たちをまたも大挙起用したのだから、大統領秘書室が国政の心臓部ではなく、何かの「サークル」ではないか、という言葉が出る。世論がいくらコード人事の弊害を指摘しても、大統領府は「我が道を行く」と決心したようだ。

◆大統領も任期末になれば、周囲にみな「自分側の人」を配置して、安心するようだ。そうしてこそ、権力弛緩を阻止できると考えるのだろう。しかし、そうすればするほど、民意の通路が詰まり、結局は大統領の「自閉症」だけが深まる。大統領府に対する各省庁の信頼が急激に落ちるのも、この時期に起きる。歴代政権の任期末現象が、これを証明してくれる。盧大統領と大統領は、今そのような状況を作っているのではないだろうか。

宋煐彦(ソン・ヨンオン)論説委員 youngeon@donga.com