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マラソンの李鳳柱、「GKは寂しいでしょう。雲在、頑張れ」

マラソンの李鳳柱、「GKは寂しいでしょう。雲在、頑張れ」

Posted May. 26, 2006 03:02,   

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「ポンダリ」李鳳柱(イ・ボンジュ、36、三星電子)の足をみると、心が痛む。左足253.9mm、右足249.5mmの不均衡。いつも傷だらけだ。足の爪も、あざのために黒くみえる。それに、足の裏はほとんど偏平足に近い。普通の人なら、ちょっと歩いただけでもすぐ疲れてしまう。

ボンダリはこんな足で15年間、34回も公式大会でフルコースを完走した。マラソンランナーが一回大会に出場するためには、少なくとも毎週330kmずつ12週間は走って身体を作らなければならない。ボンダリは36回(2回は途中で棄権)大会に出場したから、トレーニングの距離だけでも14万2560km(3960km×36)に達する。これに、実際に大会で走った距離(42.195×34+ハーフマラソンおよび駅前大会)1661.215kmを足せば14万4221.215kmにものぼる。地球を約3.6周(地球1周で約4万km)回ったことになる。

「実は、天安(チョナン)農高に入学した時、サッカー部に入りたかったんです。でも、家が貧しくて、やむをえず陸上部に入りました。走るのはズボンさえはけばいいですから」

ボンダリはボールを上手に扱う。忠清南道(チュンチョンナムド)天安市のソンゴ小学校時代、彼のサッカーの実力は有名だった。ポジションは攻撃手。足の技倆が優れている上、スピードも抜群だった。ボンダリは高校を4年間、3校も通った。天安農高陸上部がなくなり、近くのサプ高校に1年生で再入学したが、そこでもまたなくなってしまう。結局卒業はクァンチョン高でしたが、その時も黙々と走りまた走った。たまにボールが蹴りたい時もあった。高校時代の大会成績はあまり良くなかった。幸いにも、3年生の時、全国体育大会の10kmに出て辛うじて3位をしたおかげで、やっとソウル市役所に入ることができた。

「ソウル市役所時代、たまに選手同士でチームを分けてサッカーをしましたが、その時、右膝を怪我してしまいました。3カ月間はトレーニングもできず、大会にも出られませんでした。でも、監督と一緒にしたので怒られませんでした」

今はボールは蹴れない。オ・インファン監督(47)が負傷を懸念して「サッカー禁止令」を下したため。オ監督は「私もサッカーが好きだが、マラソン選手とサッカーは相克なので仕方がない」と言った。でも、目で見ることまでは止められない。ボンダリは02W杯の時、江原道太白市(カンウォンド・テベクシ)で一日50kmを走るハードなトレーニングをしていたにもかかわらず、韓国の出る試合はテレビで全部見た。今回のドイツW杯試合は京畿道(キョンギド)キフン区の療や自宅でやはりテレビでみるつもりだ。韓国が「ベスト4は無理かもしれないが、ベスト8までは行ってほしい」と望んでいる。

最近、ボンダリは京畿道竜仁市(ヨンインシ)キフン区の三星(サムスン)電子陸上トレーニング場で体力をつけている。朝晩それぞれ20kmずつジョギングをしている。韓国のベスト16入りが決まる来月中旬以後からは、本格的トレーニングに入る計画だ。

「李雲在(イ・ウンジェ)選手が一番好きです。ゴールキーパーは本当に寂しいでしょう。前には10名の同僚がいるけど、後ろには誰もいません。独りで全てをしなければならないマラソンランサーととても似通っています。雲在選手の気持ちが誰よりもよく分かりそうな気がします」

ボンダリの顔は黒くしわだらけだ。見るだけで心が痛む。でも、そのような血と涙が、今日の彼を作り上げたのだ。

よし。ボンダリ、ボールを蹴りたい時は、走って、走って、また走れ。



mars@donga.com