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「朴代表襲撃」、チ容疑者の単独犯行か

Posted May. 27, 2006 03:00,   

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野党ハンナラ党の朴槿恵(パク・クンヘ)代表を凶器で襲ったチ・チュンホ(50)容疑者の犯行は、共犯のいない単独犯行として結論づけられるもようだ。しかし、チ容疑者の犯行動機は、依然として五里霧中だ。

朴代表襲撃事件を捜査中の検・警合同捜査本部(本部長=李承玖ソウル西部地検長)は26日、「犯行当日、チ容疑者が遊説現場の新村(シンチョン)まで乗ったバスの中に設置されたCCTVの画面を分析した結果、チ容疑者と行動をともにした人物はいないことが確認された」と明らかにした。

犯行直前、チ容疑者が遊説現場近くのあるコンビニに4回も出入りし、6個のアイスクリームを購入したことについて、合同捜査本部は、「チ容疑者は『糖尿病を患っていて、アイスクリームをたくさん食べる』と話した。『多い時は、1日に30個以上食べたこともある』と言っている」と付け加えた。

ハンナラ党はこれまで、チ容疑者が何回もコンビニに出入りし、6個のアイスクリームを買ったことで、「現場に仲間が一緒にいたことを示す証拠だ」とし、共犯がいる可能性を強調してきた。

犯行現場で、チ容疑者に同調して、朴代表を「殺せ、殺せ」と叫んだ人々がいるという一部目撃者の話しについて、合同捜査本部の関係者は、「当時の状況が録画された映像を確保したが、音質の状態が良くなく、事実上、確認が不可能だと思われる」と話した。

チ容疑者を初めて取り調べた警察関係者は、「ハンナラ党の支持者たちが、チ容疑者を「殺せ、殺せ」と言ったのが、誤って伝えられたようだ」と述べた。

チ容疑者の犯行動機は、まだ明らかになっていない。チ容疑者は、警察の取り調べでは、「ハンナラ党が嫌いだからやった」と話し、合同捜査本部の取り調べや令状実質審査の時には、「民主主義のためにやった」と供述している。

またチ容疑者は、「呉世勲(オ・セフン)ソウル市長候補をねらった」と言ったが、実際の犯行の対象を朴代表にした点も、犯行の動機を探ることが難しい部分だ。

合同捜査本部の関係者は、「チ容疑者が、犯行動機について、具体的な供述を避けている」と話した。

チ容疑者は22年前にも、ある女性の顔をカミソリで切りつけたことがあることがわかった。合同捜査本部によると、チ容疑者は、84年5月16日午後7時頃、ソウル江南(カンナム)区のある住宅街の路地で、平素から顔見知りだったある女性の顔をカミソリで2回切りつけ、全治2週間の傷を負わせた。

合同捜査本部はまた、ある代納業者から、「チ容疑者が、100万ウォン小切手2枚で、カード代金を支払ったのを見た」という供述を得たが、確認の結果、チ容疑者が100万ウォン小切手で決済した事実がないことが明らかになった。いっぽう、合同捜査本部関係者は、「通話記録の照会や口座の追跡、関係者の召喚など、すべきことが多く、地方選挙前に捜査を終えることは物理的に不可能だ」と明らかにした。

これに対して、ハンナラ党の「朴槿恵代表殺害企図政治テロ真相調査団」(団長=金学元)は、「合同捜査本部は、予想どおり、朴代表テロ事件に背後がいないという単独犯行に追い込んでいる」として非難した。

調査団の権寧世(クォン・ヨンセ)議員は、「まだ、背後がいないと断定するだけの手がかりがないにもかかわらず、急いで事件を終わらせようとする理由は何か」と述べ、「合同捜査本部は、わずか0.01%の可能性しかないとしても、同事件の全貌を徹底的に暴かなければならない」と主張した。