韓国でも石油代替燃料の事業が本格化する。
1日から全国でバイオディーゼルを混ぜた軽油を消費者に供給する商用化が実現するからだ。
これによって、すべての軽油自動車のドライバーは、バイオディーゼル混合の軽油を使うようになる。
●豆油などの原料、環境にやさしい燃料
バイオディーゼルは豆、菜の花など植物性の油を原料にして作った環境にやさしい燃料。米国と欧州などでは、すでに約10年前からバイオディーゼルが普及した。
国内では、2002年から政府主導で試験事業を行ってきた。全羅南道(チョルラナムド)、全羅北道(チョルラプクド)と首都圏の一部のガソリンスタンド334ヶ所で、軽油にバイオディーゼル20%を混ぜたBD20を供給した。
産業資源部は、2011年までに1次エネルギー(石油、石炭、天然ガス)の5%を新再生(代替)エネルギーで供給するという計画により、3月、国内の精油会社とバイオディーゼルの商用化協約を結んだ。
これによって、各精油会社は中小業社から供給されたバイオディーゼルを軽油に0.5%混ぜたバイオディーゼル混合油(BD5)を、1日から全国のすべてのガソリンスタンドで販売する。期間は2年だ。
●割合縮小に環境団体、猛反発
産業資源部は「石油代替燃料の時代が来た」と言うが、多くの問題点が現れている。
まず、バイオディーゼルの原液混合割合が低くて、環境改善の効果が疑問視される。0.5%なら事実上に添加剤水準だ。先進国ではバスやトラックは20〜30%、一般軽油車は3〜5%のバイオディーゼルを混ぜた軽油を使用する。
国内の各精油会社が品質問題を取り上げ、割合の縮小を主張し、0.5%で決定した。
各環境団体は、政府がバイオディーゼルの普及に逆行していると指摘した。
環境運動連合のキム・ヘジョン事務総長は「政府はこれまで試験事業を行ったBD20の使用を、自我整備・保存施設を取り揃えた事業場のバスやトラックだけに使用するようにし、一般消費者のBD20の使用を阻んでいる」と主張した。
精油会社にバイオディーゼル供給者に選定されなかったバイオディーゼル製造業社たちはBD20使用制限で販路がふさがれたと反発している。
●軽油車の消費者、不安
選択の自由なしに無条件バイオディーゼルの混合油を使用しなければならない軽油車の消費者たちも気になるのは同じだ。
ディーゼル車を運転する会社員のキム・ジョンホさんは「毎日使用する油ではなく、混合物が入った油を自分の車に使うのは、不安だ」と話した。
バイオディーゼルは冬には凍りやすく、植物性であるため、エンジン部品を腐食させる短所があるとのことだ。自動車製造メーカーは、バイオディーゼルを使用して車に問題が起こっても責任を負わないとの立場だ。
現代(ヒョンデ)自動車の関係者は「燃料の問題でエンジン系統などに異常が生じれば、製造会社は責任を負わないという方針がある」と明らかにした。
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