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米「象牙の塔」に吹き荒れる保守主義ブーム

米「象牙の塔」に吹き荒れる保守主義ブーム

Posted August. 05, 2006 03:14,   

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夏休みを迎えて閑散とした米国の大学街で、忙しい活動を続けている人たちがいる。保守主義グループだ。彼らが開催するサマーキャンプ、セミナー、勉強会は、連日大学生の参加者たちでにぎわっている。

イベントに参加した大学生たちは、米国保守主義の「バイブル(聖書)」とされる著書を読み、白熱した討論を繰り広げる。

米国の大学街に「保守主義時代」が到来した。3日付のニューヨークタイムズは「1960年代後半から米国の大学街で根強かった進歩的雰囲気が色あせた反面、保守主義を信奉し、研究する動きに弾みがついている」と報じている。

米国東部の名門大学から小規模な地方大学にいたるまで、象牙の塔に吹き荒れている最近の保守主義ブームの特徴は、現実政策より理論研究に重きを置いているということだ。ブッシュ政権の政策を理解し批判するためには、米国の保守主義の哲学、思想的根拠をきちんと定立すべきだというのが保守派学生たちの言い分だ。

大学生の間に人気の高い学者は、F.A.ハイエク、ミルトン・フリードマン、ラッセル・カーク、フランク・マイア、ウィリアム・バックリーJr.など、1940〜50年代米学界を牛耳っていた自由主義思想家ら。彼らの著書は、大学生の間で必読書となって久しい。

大学キャンパスの保守主義活動を支援する団体も多い。おおむね金に不自由のない保守団体が大学生および教授たちと手を組み、各種のイベントを組織している。「経済教育財団(FEE)」は市場経済、「クレアモント財団」は、米国の建国精神をテーマに大学で大型セミナーを開催することで有名だ。

保守のシンクタンクである「ヘリティジ財団」は、共和党議員の下で働く大学生インターンを選抜し、ワシントンに送り込む。

保守派学生の中で最も人気の高い政治家は、ブッシュ大統領ではなく、レーガン元大統領。彼に対する愛情にはほぼ崇拝に等しいものがある。正統な保守主義哲学をもっとも充実に政策に反映したと評価されている。一部の研究プログラムは「西部ホワイトハウス」と呼ばれていたレーガン元大統領のキャリフォルニア牧場を巡礼するコースまで備えている。

ジェームス・シーザー・バージニア大学政治学部教授は、大学での保守主義ブームについて「近頃、米国社会で保守主義という言葉が飛び交っているが、保守主義について腰を据えて勉強する努力はいまひとつだ。これまで大学の人文社会分野のカリキュラムが進歩主義中心に偏っていたことへの反発と受け止められる」と分析した。



mickey@donga.com