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洪明甫の4強ボールも韓国に来る

Posted August. 09, 2006 04:30,   

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02年6月22日、光州(クァンジュ)W杯競技場。韓国代表チームの5人目のキッカー洪明甫(ホン・ミョンボ、現国家代表チームコーチ)が蹴ったボールが矢のようにゴールポストの中に吸い込まれていった。韓国サッカーが世界最高の舞台であるW杯でPK戦の末、スペインを下して4強神話を達成した瞬間だった。

全国民に喜びを与えたあの時のあのサッカーボールが、4年ぶりに韓国に帰ってきて永久展示される。これにはサッカー専門収集家の李ジェヒョン(45)さんの涙ぐましい努力があった。行方さえはっきりしなかったこのボールは、当時主審を務めたエジプトのガマル・アル・ガンドゥル(48)氏が保管していた。ボールの所在を知った李さんは、1年前から緻密な準備をした。その結果、7日にカイロ近くのラハプ新都市にあるガンドゥル氏の自宅で、同氏に会うことができた。

しかし、ボールをもらえるという保障はなかった。ガンドゥル氏は、「家門の光栄」として保管してきたボールを渡したがらなかった。副審はもちろん、「外界人審判」のピエルルイギ・コリナ氏をはじめ、他の審判のサインまでもらってある状態だった。しかも、ガンドゥル氏は同試合後、スペインのマスコミとファンに「殺害の威嚇」まで受けるほど苦しめられた。誤審議論と審判買収説までが彼を縛り付けた。

李さんはこのようなガンドゥル氏に、「あなたがこのボールを持っていれば、家門には光栄だろうが、韓国に持っていけば、サッカーの歴史と共に永遠に残る」と説得した。「ボールを展示して、あなたの名誉も必ず回復します」という誓いと共に。

結局、ガンドゥル氏は李さんに「あなたは本当にすごい人だ」と言って、ボールを譲った。同ニュースが伝わると、韓国大使館も大きく喜んだ。崔勝浩(チェ・スンホ)駐エジプト大使は9日、カイロ大使館邸にガンドゥル氏と李さんを招待して、「公式の伝達式」と開くことにした。

李さんは04年にもエクアドルまで飛んでいって、韓国—イタリアの16強戦の主審だったビロン・モレノ審判に安貞桓(アン・ジョンファン)のゴールデンボールをもらってきた主人公。11日に帰国する李さんは、洪コーチをはじめ、黄善洪(ファン・ソンホン)、安貞桓、李雲在(イ・ウンジェ)ら同ボールで4強神話を成し遂げた太極(テグク)戦士らと一緒に記念式を行った後、みんなが観覧できるところに同ボールを展示する計画だ。

一方、ガンドゥル氏は、当時の判定議論に対しても初めて口を開いた。後半3分、スペインのイバン・エルゲラと金泰映(キム・テヨン)が競い合って決めたものの、反則宣言されたゴールについて、ガンドゥル氏は「エルゲラがマスクマン(金泰映)の首を押さえるのを目の前ではっきり見て、すぐホイッスルを吹いた。ゴールが入る前にホイッスルを吹いた明らかな反則だった」と話した。

ガンドゥル氏は、「韓国が黙っていたため、スペインはもちろんエジプトのファンまで私のことを疑った」とし、「韓国の態度が本当に残念で、今でも恨みが残っている」と話した。



jaeyuna@donga.com