「この舞台に立つまで6年を耐えてきた。限りなくおなかがすいた。喉の渇きがたえられない」
イングランド・プレミアリーグに第一歩を踏み出した薛鐗鉉(ソル・ギヒョン、27、レディングFC)の驚くべき活躍が連日続いている。まるで武力デモでもするように激しい突破と鋭いクロスでゴールを入れる。
薛鐗鉉は24日、バーミンアム・ビラパークで行われたアストンヴィラとの遠征試合で、キックオフしてから4分しか経っていない時に、右側のタッチラインで相手の守備を引き離して絶妙な左足のクロスを上げた。このボールはゴールエリアの左側にいた攻撃手ケビン・ドイルの頭に正確に当たって、先制ゴールとなった。プレミアリーグデビュー戦から2試合連続の攻撃ポイント。
スポーツ専門チャンネルの「スカイスポーツ」は、薛鐗鉉にミドルズブラーとの開幕戦9点に続いて、今回も両チームの選手の中で、最高評点(8点)を付けた。しかし、レディングは前半34分、守備手のイブラヒマ・ソンコが退場された後、連続失点して1—2で逆転負けした。負けたチームの選手に最高評点を与えるのは極めて異例のこと。その分、彼はすごかった。
「ミラー」紙は「開幕戦で2ゴールを作った薛鐗鉉がまたゴールを作り出した。卓越したスタートだ。クロスは完璧だった」と激讃した。
ハン・ジュンヒKBS解説委員は、「ベルギーとイングランド2部リグで大変苦労した薛鐗鉉にプレミアリーグは自分の価値を見せ付けられる最高の機会だ。そのため、精神的に士気が十分満ちている。彼はヒディンクの表現どおり限りなく『おなかのすいた状態』だ」と分析した。しかも薛鐗鉉は、もうイングランドリーグのきついスケジュールに慣れているので、リーグが進められる途中でもあまり疲れを感じないだろうと、ハン委員は予想した。
レディングのスティーヴ・コッペル監督も、「薛鐗鉉はテクニックだけでなく、肉体的にも十分準備された選手」と褒めた。ただ、薛鐗鉉の存在が知られただけに、相手守備の備えとマークも徹底になる見通し。これを乗り切るのが課題だ。
マンチェスター・ユナイテッドの朴智星(パク・チソン、写真)は、チャルトン戦に先発出場したが、最後の2%が惜しかった。前半22分、門前に突き進んでヘディングシュートを試みた朴智星は、1分後、GKとの一騎打ちのチャンスで強いシュートを放ったものの、GKのファインプレーにふさがれた。後半13分、クリスチアーノ・ロナウドのクロスを受け、ゴールエリアの右側で上げた絵のようなクロスはゴールポストに当たってしまった。後半4分、朴智星が上げたクロスが相手守備のミスによって、ダレン・フレッチャーの先制ゴールにつながったのがせめての救いだった。マンチェスターはルイ・サハとオレ・グンナー・スールシャールの連続ゴールが炸裂し、3—0で完勝したことで、2連勝をマークした。
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