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[社説]過去史の政略に使った血税、10%だけでも高句麗に使っていれば

[社説]過去史の政略に使った血税、10%だけでも高句麗に使っていれば

Posted September. 14, 2006 06:57,   

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政府が中国の歴史歪曲になまぬるい対処をして事態を悪化させたという「政府責任論」は、説得力がある。一昨日、約30の団体で構成された「東北公程阻止に向けた汎国民連帯」は、「政府の無対応が禍を招いた」と糾弾した。学界の判断も違わない。

政府が、中国の歴史歪曲に対抗するために04年3月に設立した高句麗研究財団を先月解体し、北東アジア歴史財団に統合させたことは、納得できないことだ。学界は、中国社会科学院が歴史歪曲の論文を一斉にウェブサイトに掲載した時点が、高句麗財団の解体直後という点に注目している。歴史問題を学術交流で解決していこうと提案した中国は、韓国側の研究の求心点が曖昧になるや、歴史歪曲の攻勢を本格化した。「北朝鮮地域と漢江(ハンガン)以北まで中国の領土だった」という荒唐無稽な論文も、この時登場した。

一昨年、高句麗財団発足当時、政府は「年間100億ウォン支援する」と明らかにしたが、実際の支援は、初年度50億ウォン、05年と06年に60億ウォンの170億ウォンにとどまった。高句麗財団は事務所や研究人力がなく、運営が大変だった。「研究機関を作って、歪曲に強力に対応する」といった政府の豪語とは違って、高句麗史研究は終始、冷遇された。

高句麗財団が北東アジア財団に吸収統合された後、18人の高句麗財団研究員のうち4人は日本研究に、4人は行政要員に業務が変わった。中国は東北公程を全幅的に支援するのに対し、韓国はむしろ研究機能を縮小したのだ。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は先週、フィンランドで会った中国の温家宝首相に遺憾を表明し、温首相は「必要な措置を取る」と答えたが、信じることはできない。中国は、04年8月の歴史歪曲に関する韓中間の口頭合意すら守っていない。むしろ「白頭山(ペクトゥサン)工程」を含む無数の歴史歪曲プロジェクトを推進し、関連論文を量産してきた。にもかかわらず、政府は一度もまともに抗議すらしていない。

盧政権は発足後、過去史の暴露だけで2518億ウォンの血税を投じた。それで得たことは、国民を「味方」と「敵」に分け、葛藤と対立を煽ったことだけだ。そのような政権が、民族史守護機関である高句麗財団には年間100億ウォンが惜しくて予算を減らし、結局約2年で解体させたのだ。このこと一つを見ても、現政権は歴史の審判を受けるだろう。