体にぴったりあったジーパンから下着をのぞかせる若い女性を見た時の人々の反応はどうだろうか。「目の保養」とちらちら見る人もいるだろし、「だらしない」と顔をしかめる人もいるだろう。ハリウッドスターたちのワーストファッションを発表する米国のファッションテレビ番組「101ハリウッド・ワーストファッション」なら、「ファッション・クライム(犯罪)」と叫ぶかもしれない。だが、このような姿も流行だという。
◆最近の若い女性は、ブラジャーの紐を見せるのは普通で、下着のブランドを見せるためにスカートやズボンをわざとずらして履いたりもする。下着の色やデザインも多様化し、専門の売り場も多くできた。下着の概念が「隠すもの」から今は「見せるもの」に変わりつつあると言うわけであろうか。女性ゴルファーまで、下着に気をつかっているという話も聞く。「下着はファッションの始まりであり仕上がり」という話は、もはや広告のコピーだけの話ではなさそうだ。
◆鄭鎮奭(チョン・ジンソク)枢機卿が一昨日、国会のカトリック信徒・議員会の朝食ミサで下着の話をした。旧約聖書のレビ記6章10節を引用し、「聖書には、壇上に立つ人は下着を着なければならないと記されている」と紹介し、「壇の下にいる人とは違って、壇上の人が何をしているか、壇の下では丸見えだ。皆さんは壇上の人なので壇の下の人々がすべてを見ていると思って、(下着を着るように)品のある言葉を使い、極端な表現は慎むべきだ」と述べた。
◆政治家に口を慎むよう求める上で、これほど適切な例があるだろうか。英国議会は議員らが会議席上で使ってはならない表現を定めている。「嘘つき」、「卑怯者」、「バカ」などの表現だ。時代状況から新しい「禁忌表現」が加えられたりもする。卑属な表現や極端な話をなんとも思っていない韓国の政治家にも、このモラルやルールが適用されれば、口が開けなくなる人が多いだろう。言葉も下着のように、自分を表現する手段の一つなら、政治家もこれからは「言葉のファッション」に気を使う必要があるだろう。
李進寧(イ・ジンニョン)jinnyong@donga.com