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[オピニオン]企業家が涙を流す時

Posted October. 05, 2006 07:12,   

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10年あまり前まででも、韓国の企業は数千%を上下する負債比率(自己資本対比負債総額)のため、「不良財務構造」や「借入れ経営」という叱咤を受けた。しかし、三星(サムスン)電子、現代(ヒョンデ)自動車など韓国を代表する18の企業の昨年末現在の負債比率は99.5%だった。負債比率が200%前後であるIBM、GMなど世界主要企業より低い水準に至ったのだ。この程度なら、「企業財務構造先進国」と言ってもいいだろう。

◆ところが、「保守的経営で投資を忌避すること」が企業の負債比率下落の一原因で、投資萎縮が国の成長潜在力を弱化させているとは、「負債の少ない経営」に拍手を送るどころではないようだ。そうそうたる企業が投資を忌避するのは、「政策方向を予測しにくく、大企業に対する規制がひどくなるなど不透明性が大きくなったから」と専門家たちは指摘する。それに、韓国企業に対する外国資本の経営権脅威を恐れ、企業家たちが新しい事業に進出するよりは、安全性本位に経営する傾向がはっきり現われているという話だ。

◆そのような中で、法務部は昨日、二重代表訴訟制施行、会社機会有用禁止など企業が反対する内容を多く盛り込んだ商法改正案を立法予告した。一方、経営権保護装置など企業が望んだ事項は全部はずされた。「言い訳のない墓はない」という諺があるが、規制を作る時は、それなりに理由があったはずだが、「起業しやすい環境づくり」ではない。企業を支援するどころか、足首を引っ張る政府だとは知っていたが、規制は日増しに大きな問題になりつつある。

◆監査院企業不便申告センターのチェ・サンチョル監査官は、規制と行政便宜主義を告発する『企業家が涙を流す時』という本を出した。チェ監査官はこんなことを言った。「公務員たちの消極的な対企業業務処理は、一種の腐敗行為と見なさなければならない」「『企業が国家』と叫びながら、規制と取締まりで企業を苦しめれば、国の未来はどうなるのか」「政府がまともな働き口を作り出すには限界があるから、民間にできることは民間に任せなければならない」。大統領と経済副首相から聞きたい話だ。

許承虎(ホ・スンホ)論説委員 tigera@donga.com