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3次元技術、半導体の魔の壁を超える

Posted October. 20, 2006 03:02,   

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三星(サムスン)電子は、世界で初めて50nm(ナノメートル・1nmは10億分の1m)工程を利用した1Gb(ギガビット)DDR2ディーラム(DRAM)半導体を開発したと19日明らかにした。

今回、開発された50nm1Gbディーラムは超高速の動作が求められるゲーム機と携帯電話などモバイル機器に多く使われるもので、2008年から量産される予定だ。

趙南勇(チョ・ナムヨン)三星電子半導体総括副社長は同日、ソウル中区太平路(チュング・テピョンノ)の三星電子本館の大会議室で記者会見を行い、「半導体回路線の幅を50nmに減らし、高集積を可能にさせた」と発表した。

三星電子は、同製品について2008年には50億ドル、2011年には550億ドルの市場が形成されるだろうと予想した。

●速くてスマートな50nm1Gbのディーラム

三星電子は今回、50nm工程に3次元の立体トランジスター(半導体増幅素子)の新技術を適用し、速度とデータ保存能力を高めたと説明した。

半導体の電流が流れる道を3次元立体空間に作ってトランジスター構造を小さくしたものだ。同社が昨年末に開発した68nm1Gb工程に比べて生産性を55%も向上させた。

趙副社長は「50nmディーラムは現在、量産される80nmディーラムよりデータ処理速度が2倍以上速くなる」と説明した。

現在、三星電子の主力量産ディーラムは80nm512Mb(メガビット)と1Gbディーラム、90nm512Mbと1Gbディーラムだ。昨年10月には70nm512Mbディーラムの開発を発表したが、需要が少ないだろうと判断し、同年12月に68nm1Gbディーラムを開発した後、来年初めから量産することにした。

ハイニクス半導体も自社が開発した66nm1Gbディーラムについて、16日米インテル社の認証を受け、来年の上半期中に量産する予定で、「60nmディーラムの商用化時代」も早いうちに訪れるものとみられる。

●好況期を迎えるディーラム市場

パソコンやサーバーに使われたディーラムは現在、家庭向けのゲーム機と携帯電話などにも使われる。派手な背景の3次元立体の動画像を支援するグラフィックディーラムの需要が大きくなったからだ。

三星電子は次世代の家庭向けゲーム機を素早くターゲットに狙った。今年初め、マイクロソフトの「Xボックス360」にグラフィックディーラムを供給したのに続き、下半期にはソニーの「プレイステーション3」と任天堂の「ウィー」にも供給することにした。

ディーラム市場の最大の好材料は、マイクロソフトが今年末に出す次世代コンピューター運営システム(OS)「ウィンドウズ・ビスタ」だ。2001年に発表したウィンドウズXP以来6年ぶりに発売開始されるウィンドウズ・ビスタは大容量のメモリーと速いデータの処理速度を求めている。

急増するディーラムの需要に支えられ、三星電子は今年に自社ディーラムの売り上げが半導体単一製品では初めて100億ドルになるものと見込んでいる。

一方、米国市場の調査機関であるデータクエストによると、世界のディーラム市場の規模は今年300億ドルから来年には393億ドルに増えるものと予想した。



kimsunmi@donga.com jaykim@donga.com