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「自分を求める旅」コピーライターたちのお寺体験

「自分を求める旅」コピーライターたちのお寺体験

Posted October. 30, 2006 07:03,   

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26日午後、忠鋻北道報恩郡俗離山(チュンチョンブクド・ボウングン・ソクリサン)の法住寺(ボプジュサ)にある仏殿の柱時計は故障していた。

小柄の尼僧が、あぐらをかいた姿勢ですわっている広告代理店の第一(チェイル)企画のチーム長たちに、「少なくともここだけでは時間を忘れてください」と、低い声で話した。

いつもなら広告の企画案と立ち向かって頭をひねっている時間だが、この日だけは俗世を離れていた。

第一企画は50人あまりの全てのチーム長を対象に、一泊二日の「テンプルステイ(お寺体験)」を実施した。広告受注高が1兆7000億ウォンで国内トップ、世界18位の「よく売れている」同社の幹部社員は一体、何を得ようと法住寺まで訪れたのだろうか。

●自分を求める旅

「自分の長所を20書いてみてください」

このイベントの進行を任されたマガ僧侶の言葉に、チーム長たちの間からは嘆き声が聞こえてきた。

「むしろ短所を書いた方が早いのに…」「10だけ書いたのでは、だめでしょうか」

三星(サムスン)電子の家電広告を担当するクォン・ユンギ・チーム長は、隣の誰かが自分をほめてくれるのを聞いて、ようやく「それが自分の長所だっだわけか…」といいながら頭をかいた。

組織やチームワークを強調する一般会社のワークショップとは違って、同日の話題は「自分は誰なのか」だった。

「自分の長所、家族の長所、自分が憎むもの、自分が許すべきもの…」

マガ僧侶は、「部屋に明かりがついていれば、おのずとその明かりが外に漏れるように、自分を正しく知り、正しく立て直すと、自分の周辺にもいい影響を及ぼす」とし、「組織への影響力の大きいリーダは、とりわけ、『自分』を正しく立て直すのが最も重要だ」と語った。

鞖東萬(ベ・ドンマン)第一企画社長は、「チーム長ぐらいになると、人生の折り返し点を回った年であるだけに、日常から離れて、自分の人生を振り返ってみる『休暇』を与えるために企画した」と、同イベントの趣旨を説明した。

●「あなたは世界で最も尊い人です」

お寺の朝は午前3時に始まる。世の中が眠りに包まれている時間に、チーム長たちは108回のお辞儀をする。お寺体験の最後は、参加者全員が順番通り回りながら、ほかの同僚からお辞儀をされる行事だ。

「あなたはこの世の中で最も尊い人です。尊い人は尊く振舞い、他人も大事にします」

24時間の「外出」を終えた彼らは、「3泊4日ぐらいならいいのに」と惜しみながら、彼岸から俗世に戻ってきた。



havefun@donga.com