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[オピニオン]韓商

Posted November. 01, 2006 03:01,   

한국어

昔から開城(ケソン)を根拠地にした松商は有名だった。開城の人々が高麗(コリョ)の滅亡により官職への道が途絶え、商売を始めたという俗説もあるが、開城で商業が発達した歴史は三国時代にまでさかのぼる。中国との貿易を通じ、富と知識を蓄積した松商は西洋より2世紀も先駆けて、四介松都置簿法という複式簿記を使用した。複式簿記はオ・セヨンの小説『ベニスの開城商人』の重要なモチーフとなった。

◆朝鮮(チョソン)時代は農業を「天下之大本」として重視し商業を蔑んだが、商人の血は途絶えることなく流れ続けた。松商以外にも、平壌(ピョンヤン)の柳商、東莱(トンレ)を本拠地とした莱商、崔仁浩(チェ・インホ)の小説『商道』のモデルになったイム・サンオクが属した義州(ウィジュ)の湾商がある。韓国出身の実業家と商人を指す韓商は華商を倣って作られた言葉だ。在外同胞は175ヵ国670万人に達し、人口比では世界2位を占める。彼らの情報力及び経済力とネットワークをうまく結びつければ、華商に劣らぬ結集力を発揮することができるだろう。

◆華僑の資本は中国改革開放の牽引役だった。頳小平は文化大革明で廃墟となった中国を再建するために改革開放路線をとったが、中国に投資しようとする外国人はいなかった。この時、海外で苦労してもうけた金を本国に送金して投資を始めたのが華商だ。中国で華商は外国人投資総額の80%を占める。これに応えて、李光耀シンガポール首相を前面に出して世界華商大会を推進した。

◆第5次世界韓商大会が昨日、釜山(ブサン)のベクスコ(BEXCO)で開幕した。170カ国余、1500人余の海外同胞の参加は最大規模だ。40年前、たった1000ドルだけを持って一人で故国を離れ、しっかりした企業を設立した人もいる。言葉も通じない異国の地で彼らが経験した差別と苦労は到底言葉に表すことができないだろう。今こそ国境のない経済戦争時代だ。韓国経済が一段階さらに跳躍するためには韓商のネットワークと資本を効率的に活用し、母国と韓商が「共に勝つ」道を模索しなければならない。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com