中国、米国、北朝鮮が北京で6者協議再開に合意する過程で、韓国は完全に排除された。平素から北朝鮮核問題解決に向けて「主導的役割」を強調してきた盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の自主外交の実状がこれだ。韓国はこれまで、米国が反対する金剛山(クムガンサン)観光事業と開城(ケソン)工業団地事業を継続すると主張し、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)の参加は、武力衝突の可能性を理由に拒否した。韓米協力どころか、足並みをそろえることすらできなかった。そのため米国は、韓国を6者協議の再開論議に加えれば、「北朝鮮の肩を持つか心配で」排除したという解釈も出ている。
米国が、韓国をもはや「信頼できる協力相手」と考えていないという兆候は、それ以外にもあちこちで現われている。ロバート・ジョセフ米国務次官は昨日から、PSI拡大問題の協議のために、日本、中国、ロシアなどの歴訪に出発したが、韓国は訪問しない。米国務省関係者は、韓国を訪問しない理由は「推測できるだろう」と述べ、「期待することがないため」であることをほのめかした。ライス米国務長官が、北東アジアの歴訪を終えて帰国した後、米政府では「意見の相違が最も著しいのは韓国だった」という言葉が出た。
米国は、北朝鮮の将来を含む韓半島問題をめぐり、中国とすでに戦略的協議を始めた。昨年8月、ロバート・ゼーリック米国務副長官と中国の戴秉国外交部副部長が北京で開いた会議がその手始めだ。今回の北京3者接触のように、韓半島問題の論議で、韓国が完全に除外され続ける可能性は排除できない。
だからといって、北朝鮮との関係がよくなったわけでもない。北朝鮮は「同じ民族」を叫びながらも、ミサイル発射と核実験の強行で、韓国を困難に陥れた。対南スパイ活動に関する情況も溢れている。にもかかわらず政府は、6者協議の再開の知らせが出るや、コメと肥料の支援の再開から検討しているという。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は昨日、米国が憂慮する性格の人物で外交安保チームの人事まで強行した。米国が異例にも不満の感情を隠さない人物、太陽政策の信奉者、スパイ捜査に生ぬるいとされる人物などだ。韓国が核実験をした北朝鮮をかばい、米国とのぎこちない関係を気にも止めないなら、北朝鮮よりまず韓国が国際社会から孤立する恐れがあることを自覚すべきである。